~水やり、植え替え、剪定~

梅雨の季節をいろどる花として、古くから親しまれるアジサイ

新品種の開発も進み、個性豊かなアジサイが毎年新作として多く発表されています。

さいきんは鉢花として母の日の贈り物にも大人気ですね。

「プレゼントで素敵なアジサイをいただいたけれど、管理や育て方が分からない」と戸惑う人もいるのではないでしょうか?

今回は、すてきなアジサイを長く楽しむために、初心者でも上手に育てられる方法を解説します。

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多種多様なアジサイ、丈夫で何年も楽しめる!

アジサイ」と言っても、ヤマアジサイガクアジサイ手毬アジサイ西洋アジサイアナベルなど様々な種類があります。

従来のアジサイのイメージを覆すような個性的なアジサイも多く作出されています。

アジサイは落葉低木に分類され、正しい管理と育て方で何年も楽しむことができます。

とても丈夫な性質を持つので、剪定の時期や特性を知れば育て方も難しくありません。

鉢花から植え替えて、毎年きれいなアジサイを楽しむことができます。

アジサイの水やり管理

アジサイは水が大好きな植物。よって水切れは厳禁です。

特にギフト用の鉢花は小さな鉢に植えられているものが大半なので、水切れを起こさないように注意してください。

直射日光は避け、木漏れ日程度のひなたか、明るい半日陰で管理しましょう。

葉や花に元気がない、ぐったりとしおれている時はすぐに鉢底から出るくらい、たっぷりの水をあげましょう。

水が足りてくれば数時間で復活します。真夏の猛暑日には、朝晩2回の水やりは必須です。

アジサイの植え替え、植え付け方法

鉢花のアジサイを手に入れた時に、すぐに鉢や地面に植え付けたくなるかもしれません。

しかし、花が咲いている状態での植え付けは株が弱ってしまうだけでなく、キレイに咲いている花にも影響が出てしまいます。

アジサイの植え付けや植え替えは、花が終わってからが原則。

近年は花色が美しいアンティークカラーに変化していく秋色アジサイ品種も人気ですが、株のためには遅くても7月半ばまでには花をカットしましょう。

花から二節下の、脇芽が出ているところが剪定場所の目安です。花は花瓶で切り花として楽しんだ後、ドライフラワーにもなります。

アジサイの花は散ることがないので終わりが分かりにくいのですが、全体が色あせてきたり、元気がなく、しおれたりしたころが花終わりの目安です。

終わった花をカットしたら、適期に植え付けをしましょう。

アジサイの植え替え、植え付けの適期

地植えの場合、アジサイの植え付け適期は、11月~3月の晩秋~冬の時期です。

落葉してからのタイミングで植え付けをします。

アジサイは強健な植物なので地質は選びませんが、酸性寄りの地質では青系の花、アルカリ性寄りの土では赤系の花が咲きます。

ホームセンターなどで、「青あじさいの土」や「赤あじさいの土」等専用の培養土も販売されているので、これらを植え付けに使うと簡単です。

地植えのアジサイはかなり大きく成長するので、広いスペースを確保しましょう。

一日中、直射日光に晒されるところよりも、半日陰になる場所を選ぶのがポイントです。

鉢植えでアジサイを育てる場合は、一回り大きな鉢を選びましょう。7月頃に花を切り、樹形を剪定した後に行うのがおすすめ。

鉢への植え替え適期は花を収穫し剪定した後の7月~8月頃です。

アジサイは成長が早い植物なので、鉢植えの場合は年々鉢を替える必要があります。

根にも優しい、通気性の良い素焼き鉢がおすすめです。

地植えの場合はそのままで良いのですが、鉢植えの紫陽花は水切れに注意して管理しましょう。

葉が落ちた後も根は生きているので、水やりは行いましょう。

アジサイの剪定

極端な話ではありますが、アジサイは剪定をしなくても咲きます。

しかし、アジサイは成長が早いので剪定をしないと樹形が乱れたり、株が大きくなりすぎたりして花が観賞しにくいなどの問題があります。

7月半ばまでに、花の位置が目線の高さより上にならないくらいに剪定します。

美しく育てるためにも剪定は大切ですが、アジサイの花芽は枝先につくので冬場に枝先を剪定するのは厳禁です。

どうしても剪定する場合は花芽がつかない細すぎる枝や、混み入った枝だけにしましょう。

アジサイの花が咲かない原因は剪定をしないことではなく、切り詰めすぎて花芽がつかなかったり、花芽まで切り落としてしまうことです。

鉢植えの場合は、株にエネルギーを回すためにも早めに花を収穫しましょう。

アジサイ初心者にオススメ品種はアナベル、剪定も育て方も簡単!

近年人気のアメリカアジサイアナベル

すっと伸びた茎にエアリーな花が特徴で、白やグリーン、ピンクなどがあります。

アナベルが風に揺られる姿は、とても涼しげな印象です。

従来のアジサイと違い、アナベルは新枝咲きの性質を持ちます。

そのため、育て方も剪定がとても簡単。仕上がりのイメージを思い描きながら、自由自在に剪定できます。

地際2~3節残して切る強剪定では、花数は減りますが新しく伸びる枝に勢いが出て、大きくボリュームのある花を咲かせます。

花後の花茎と、秋冬に充実した新芽の上を軽く切る程度の弱剪定では古枝から新しい枝が沢山伸びて、多くの花が楽しめるのが魅力。

初心者でも仕上げたいイメージに合わせた剪定がしやすいのもアナベルの強みです。

一般的なアジサイ同様に成長が早い上、小さな苗が安価で入手しやすい点も人気。

花後冬場まで剪定ができるので、ほぼ周年剪定が可能です。

アナベルの花芽は4月に出来るので、降雪地域では秋、暖地では2~3月までに剪定すれば花芽に影響は出ません。

まとめにかえて

アジサイの植え方や育て方、剪定や管理は決して難しくはありません。

アジサイは強健なので、水を切らさない、植え替える前に花は7月半ばまでに切る、剪定は花を切るタイミングと同じ、一回り大きな鉢に植える、冬は枝先を切らないということだけで、来年も美しい花を咲かせてくれます。

せっかくアジサイをプレゼントされたなら、育て方もマスターしてみませんか?