主演映画『君の膵臓をたべたい』(18)でブレイク、いまや国民的女優となった浜辺美波の大ヒットシリーズの劇場版第2弾『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』(公開中)が登場。映画オリジナルストーリーとなる本作でも、浜辺は“当たり役”となった最強の賭け狂い、蛇喰夢子役をクールに怪演している。本作ではシリーズ史上最凶のヴィラン、視鬼神真玄(藤井流星)、賭場に初めて降り立つ私立百花王学園の生徒会長、桃喰綺羅莉(池田エライザ)らと賭け狂うことに。

【写真を見る】「賭ケグルイ」への思い入れからプライベートまで語ってくれた、浜辺美波の美しい撮りおろしカット

今回、MOVIE WALKER PRESSではユーザーからTwitterで質問を募り、浜辺美波本人に答えてもらう“AMA”(=Ask Me Anythingの略。ネットスラング風に言うと「浜辺美波だけど、何か質問ある?」といった意味)を実施。「うわ~おもしろそう!」と前のめりで参加してくれた浜辺が、「賭ケグルイ」シリーズの撮影秘話から共演者とのエピソード、役作りや仕事のスタンス、プライベートのことまでたくさんの質問に答えてくれたので、ほぼノーカットでお届けする。

■「『賭ケグルイ』はいま、浜辺さんにとってどんな作品ですか? 何十年後にはどんな作品として記憶されていると思いますか?」(10代・男性)

「すてきな質問ですね。私にとって…うーん、ほかの作品とはやはり思い入れの強さが違います。まさか、こんなに大きな作品になってくれるとは思っていなかったですし、愛着がすごくあります。自分を育ててくれた作品でもありますし、このメンバーでやれた最高の時間だったので、大袈裟に言うと、いま死ぬってなってもいい想い出としてよみがえってくると思います(笑)。本当に人に恵まれた作品でした。『賭ケグルイ』に携っている人全員が本当に大好きです」

■「浜辺さんの勝負飯は何ですか~? 以前テレビで『自炊してしっかり食べる』って言われていたので、勝負飯とかあるのか知りたいです。ずっと応援しています! 大好きです!」(10代・女性)

「勝負飯?焼肉かもしれないです(笑)。焼肉はいいですよね。特にこの1年、外食へ行けなかったので、『外食で何を食べたい?』となったときに、やっぱり焼肉だなと思って。美味しいですよね(笑)。頑張ろうって気持ちになれますし、単純にお肉だからパワーももらえる。闘争心みたいなものをちゃんとくれるのがいいですね」

■「『賭ケグルイ』の振り切った世界観が大好きです!浜辺さんが思う、『賭ケグルイ』メンバーのなかで特に“役にハマってるな~”という出演者はどなたでしょうか? 教えてください」(20代・女性)

「皆さん本当にハマっていると思うのですが、しみじみ鈴井(涼太)くんを演じている高杉(真宙)さんは不思議だなと思います。中心人物なのに、みんなの後ろについているような存在感を出せるのがスゴい。若い方だから自分も前にという気持ちが絶対にあると思うのですが、それを出さず、本当に私たちをサポートしながら鈴井というキャラクターになりきってくださるので、とってもやりやすいです。高杉さんが演じられている役のなかでも、私は鈴井くんが一番好きです(笑)。女性では、やはり(森川)葵ちゃんです。最初に賭け狂った相手なので、(早乙女)芽亜里がいてくれなかったら夢子のキャラクターも定まらなかったと思いますし、芽亜里ちゃんがああいう形でいてくれたから夢子も成長できたような気がするんです。それに、実写の芽亜里ちゃんとしてちゃんと成立しています。アニメの芽亜里ちゃんを真似するのではなく、葵ちゃんはオリジナルストーリーのなか、すべて辻褄を合わせてキャラクターを作り上げているらっしゃいます。芽亜里のキャラで遊びながら前後の辻褄を合わせ、それで話を引っ張っていくので、それは本当にスゴいと思いました」

■「『賭ケグルイ2』公開おめでとうございます!もし浜辺さんが百花王学園の生徒だったら誰とギャンブル対決したいですか?その理由もお願いします!」(30代・男性)

「木渡(潤/矢本悠馬)ですかね(笑)。(生志摩)妄(柳美稀)ちゃんや会長(桃喰/池田)もそうですが、ほかのキャラクターは賭ける物が大きくなってきて勝てる感じがしないんです。でも、木渡だけは頑張れば勝てるんじゃないか?という気がするので、やるなら木渡ですね。楽しくできそうだし、ブラフ(ハッタリ)にも引っかかってくれそうですから、初心者同士の“賭ケグルイ”にピッタリだと思います(笑)」

■「美波ちゃんは、これなら誰と勝負しても勝てる!というものはありますか? いつも応援しています。これからも頑張って下さい」(20代・女性)

「どうだろう? あ、最近、麻雀を練習しているんです。同世代の友だちにも麻雀をやっている人が多いので、改めて強くなろうと思って練習中です。なのでちょっとだけ自信があります。以前、ドラマと映画の『咲-Saki-(17)で麻雀に一度触れていたので、役が覚えやすかったんですよね。それに決断力があるので、バババババって早打ちをするのも得意で。その練習をアプリでしています。麻雀はいいですよ。息抜きにもなるし、モヤモヤしていて仕事で道筋が見えなくなった時に気持ちが整理できます」

■「今までに狂ったようにハマったことや物等はありますか?」(20代・女性)

スヌーピーにハマりました。いまもなのですが、前はもっとハマっていて。家の布団の下に敷く毛布やアクセサリーケースなどのちょっとした小物も全部スヌーピーにしていて。可愛いものがあったら買っていましたし、集めていました。スヌーピーそのものも好きですが、PEANUTSが作っている商品のデザインや色合いもすごく好きです。癒されます」

■「『賭ケグルイ』では毎回独特なギャンブルが展開されますが、やってみたいと思ったギャンブルはありますか?(ドラマ、映画、アニメ、原作問わず)」(40代・男性)

「そうですね。友だちとやりたいとなると、『2枚インディアンポーカー』ですね。ルールは少し複雑なのですが、4人ぐらいいたらできますし…あと、前回の映画でやった『デュアルクラッシュポーカー』もすごく楽しかったです。アプリでもできるようになったから、地元の友だちも結構ハマってくれて。それがうれしかったですし、本当に盛り上がれます。友だちと実際にやったこともあるし、私はホームパーティでもやりたいぐらいお気に入りです」

■「『賭ケグルイ』の夢子役はすごく急変する感情の変化が多い役なので演技がすごく難しかったと思いますが、とてもお似合いです。自分ならではの演技のノウハウはありますか? それと、浜辺さんが演技を始める前にどんな心構えでいるのか教えてください」(10代・男性)

「夢子はほかのキャラクターと少し役の作り方が違う気がします。夢子は“楽しむぞ精神”がすごくある人なんです。たぶん、子どもっぽいところもすごく持っている人なので、その精神を忘れず、現場になんでも挑戦してやろう!というメラメラした気持ちで臨んでいます(笑)。ほかのお芝居の時は、その人がどういう立ち方をしていて、どういう物を大事にしているのかなとか、この動きはこの人の生理に合っているのかなと考えながら演じています。でも、夢子はなんでもやらかしてしまうキャラクターなので、逆に制限をかけているところがあったら次々に解放しながらやっている感じです。そうでないと、ほかの人たちに喰われてしまうので(笑)。ただ、長ゼリフを言う時はすごく緊張します。この作品の一番の見どころだから、そこがフワッとしてしまうとファンの人たちもガッカリすると思うんです。自分のなかにもそういうプレッシャーがあるので、とにかくその日にコンディションを合わせて、いろいろな栄養を何時間か前から摂取して、ベストの状態で撮影に臨めるようにしています。落ち着いて話すところは心臓の音が聞こえるぐらい静まり返っているのですが、賭け狂っているシーンは本当に意識が飛んでいて、呼吸をするのも忘れそうになるので、いつも酸欠になりそうでした(笑)」

■「夢子は鈴井くん(高杉)といるときは甘えたような感じですが、勝負事になると無に近いような暗黒さを出しているような気がします。監督から夢子らしさを出す演出はあったのでしょうか?」(30代・女性)

「最初は英(勉)監督の演出がありました。『鈴井といる時はほかの人には見せない夢子の顔がある。二面性がある』と言われていたのですが、だんだん鈴井にしか見せなかった顔も表立ったものになってきて、最新作の夢子は鈴井や芽亜里の前では割と自然体です。作り過ぎていない夢子になっていると思うし、鈴井に甘えるときの表情や仕草も変化していると思います。ただ、今回の体育祭を嫌がる夢子は、本当にどうやって整理をつけて演じようかな?と少し悩みました。どうして体育祭がそんなに嫌なんだ?とも思ったけれど、そこは逆に楽しみながらできました(笑)」

■「自分は日頃、提出しないといけない課題や重要な予定はしっかりメモ帳に書き込んで忘れないようにしています。浜辺さんが日頃、大事にしているルーティン(習慣)は何ですか? 自分も浜辺さんのルーティンを参考にして頑張ります」(10代・男性)

「私、お芝居や取材の時は、メイクが終わったあとに栄養ドリンクを1本飲むようにしていて。それがOFFからONに入るスイッチで、飲むと元気がもらえてテンションも切り替わるんです。体質に合った栄養ドリンクを見つけることができて、それを飲み始めるまでは、睡眠時間を取れていなくても、取れていても常に眠たくて、意識をしていなかったら、カメラ前でも眠れちゃうような困った状態が続いていたんです。特に昨年から今年にかけてありがたいことにドラマのお仕事が続いていたので、体調もバラつきがちだったのですが、そのドリンクのおかげで安定した状態に持っていくことができたような気がします」

■「美波ちゃん、本当にいつも私の生きる糧になってくれてありがとうございます!大好きです!美波ちゃんが私の生きる糧になってくれているように、美波ちゃんの明日を生きる力になっているものや人はいますか?」(10代・女性)

「これも、すごく素敵な質問ですね。ありがとうございます。そうですね、お仕事を頑張ろう!という気持ちになるのは、ドラマや映画を観て『ああ、この作品、すてきだな、私もこういう作品と出会いたいな、作りたいな』と思うときなので、それが糧かもしれないです。最近のそういう作品は、お家で観た『クワイエット・プレイス』です。こういう面白い作品作りをしたいなと、ただただ思いました。あとは食べるのが好きなので、美味しいものをちょっとずつ食べながら1個1個楽しみを見つけています」

■「自分はこれから何十後かにどんな俳優になっていると思いますか? どんな俳優になりたいですか?」(10代・男性)

「いろいろな面を充実させて、より深い愛情を知っている俳優になっていたいです。母親だったり、飼っているペットに対する愛情が分かるような役だったり…そういう愛情を知ると、人の気持ちにも寄り添えて、誰かが悲しんでいるときもより深く悲しめると思うんです。そうやって、ちゃんと寄り添えて、悲しみなどもくみ取れるような女優さんになりたいと思います」

■「仕事のモチベーションはどのように保っていますか?」(20代・女性)

「自分のピークはまだまだこれからだという意識で過ごしています。もっともっといろいろな景色を見たり、素敵な作品に携って、感じたことのない感謝の気持ちだったり、達成感を感じたいなと思います。そうやって、上を見て憧れながら、日々進んでいるなと思います。いまの夢は、人の心に残る、心の奥にまで届く作品と出会うことです。ただ、達成できた時にその先が見えなくなるといけないので、あまり目標を決めずに、次の日にベストを尽くすことだけに集中しています」

■「夢子の親友である鈴井くんこと高杉真宙さんとの相性は、今回の映画でもバッチリだったでしょうか? また、浜辺さんから見て今回の鈴井くんはどうでしたか?」(10代・女性)

「今回の鈴井くんと夢子の掛け合いは、過去最高だったと思います。やはり3作一緒にやってきた信頼関係があるので。でも、この2人がこんなに友情を育んで、いいタッグを組むなんて最初のころは考えられなかったので、今回は夢子としても新しい感情になったシーンがあるなと思いました。私も演じながら、すごくジーンときました」

■「今回の映画で、視鬼神真玄を演じた藤井流星さんとの撮影中の裏話があったら教えてください」(20代・女性)

「そうですね。視鬼神とはギャンブルのシーンばっかりだったのですが、すごく新しいキャラクターでしたし、性悪な手を使って大切な仲間たちを苦しめてきた最悪な存在だったので、もう容赦なくぶちのめしてやるぞ!という気持ちが夢子にはありました(笑)。そこは本当に、私も新しい闘争心を掻き立てられました。でも、藤井さんご本人はお兄さんみたいな方だったので、お話もしやすかったですし、『賭ケグルイ』を観ていてくださっていたからか、ビジュアルもお芝居も本当にイメージにピッタリで素敵でした。でも、あの不気味な動きですから、一緒に卓を囲んでいるとノイローゼになりそうで。夢子としてもただただフラストレーションが溜まりました(笑)」

■「今度の映画でほかの『賭ケグルイ』シリーズと違うところがあったら教えてください(ネタバレにならない程度でお知らせください)。韓国の浜辺さんの一ファンが翻訳機を熱心に使って質問してみました。浜辺さんのおかげで日常が幸せです。いつもありがとうございます。これからもファイト!」(10代・男性)

「原作がある作品ではあるのですが、私たちはいい意味で原作に縛られない映画作りをしていて。しかも今回はオリジナルストーリーでもありますし、キャラクターの新しい一面を広げているという感覚がすごくあるので、実写版の『賭ケグルイ』ならではの魅力、世界感、迫力がさらにパワーアップしていると思います。それに、私が演じている(蛇喰)夢子も回を重ねるごとに人間らしくなってきているような気がするんですよね。ずっと一匹狼でまったく笑顔が見えなかった彼女が、今回は友だちを守るためのギャンブルにも手を出すので、そこではさらに強くなった夢子を見られると思います。

■「自分で見どころだと思うシーンはどこですか!」(10代・男性)

「今回、会長と一緒に卓を囲んだときは、ついにこのシーンが撮影できたんだという喜びがあって。少し鳥肌が立つ感覚もありました。その会長や視鬼神とロシアンルーレットをやるクライマックスが本作最大の見どころだと思います。これまでもお金や自分の命など、ギャンブルに賭けてきたものはたくさんありました。でも、今回は、自分の命に加えて人質の命も賭けています。賭けるものを最大限に賭けるだけではなく、守るものが自分だけじゃない。3作続けてきた友情と関係性が出た渾身のギャンブルになっていると思うので、そこを楽しんで欲しいです」

取材・文/イソガイマサト

浜辺美波がSNSユーザーからの質問に回答!/撮影/河内彩 メイク/鎌田順子 スタイリスト/瀬川結美子