
多くの人々にとって、スーパーでの買い物は言わばルーティンワーク。通い慣れたスーパーでは、目にする商品も馴染みのあるものばかりだろう。
しかしツイッター上では、思わず目を疑ってしまう名称の「商品」が話題となっているようだ。
■関東在住の記者は困惑
注目を集めているのは、とあるツイッターユーザーが5月下旬に投稿した一件のツイート。投稿には写真が添えられており、どうやらスーパーで撮影した刺身のようなのだが…商品名を見るとそこには「わに 生食用(ねずみ)」という謎すぎる表記が確認できる。
記者は「ペットのねずみの餌として使用するわにの刺身なのかなぁ…」などと考えていたのだが、なんとこちらの商品は「サメの刺身」であることが判明。
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■一部のユーザーから「分かる分かる(笑)」
「わに」や「ねずみ」といった動物の名前が登場するにも関わらず、その正体はまさかのサメ。完全に常識を覆しにきている商品名に対し、やはり他のユーザーからも「どういうことだってばよ…」「何を言っているのか、さっぱり意味が分からない…」など混乱の声が相次いでいる。
しかし一部のユーザーからは「分かる分かる(笑)。地元では普通なんですけどね」「自分も知り合いに見せたら驚かれた経験があります」といった声が少なからず上がる事態に。
ツイート投稿主に詳しい話を聞くと、こちらは広島県北部のスーパーで販売されていた商品と判明。
また「(北部の人であれば)恐らくほとんどの方が何の肉なのか分かると思います」「ひょっとしたら祖父母と同居していなかったり、一世帯家族のお子さんの中には分からない方もいるかもしれませんが…」という気になる回答も見られた。
そこで今回は、広島県にある複数の専門機関に「わに=サメ」説に関する詳しい話を聞いてみることに。すると、県を代表する漁業組合から驚きの回答が…。
■広島県民すらドン引きする事態に
まずは広島市内に本所を構える「広島県漁業協同組合連合会」に話を聞いてみることに。
すると「広島県北部でサメがわにと呼ばれている、という話自体は私も耳にしたことがあるのですが…」「それ以上踏み込んだ話は、こちらでは把握しかねます」という回答が。
続いては広島県出身の20代女性に「広島県北部ではサメのことを何と呼ぶか?」と聞いてみたところ、心当たりがないとのこと。答えを伝えた後も全くピンと来ておらず、若干引き気味で「?」マークの浮かんだ『100日後に死ぬワニ』のスタンプが送られてくる始末であった。
■県庁の水産課に話を聞くと…
広島県民にも伝わらないケースがあると判明した「わに」について、続いては同県庁の「水産課」に話を聞いてみることに。するとこちらの呼び方は、広島県および山陰地方の方言であることが判明。
担当者曰く、現代と違って流通の発達していなかった時代、傷みにくいサメの肉は同地域で非常に重宝していたそう。そのため祝いの日にサメ(わに)の肉を食べるという食文化が、根強く残っていたのだ。
ちなみに同地域では「サメの刺身」だけでなく、サメそのものを「わに」と呼ぶ風習があるそうだ。馴染みがない人からすれば完全に謎の名称だが、山陰地方出身の知人がいる人は、話のタネにしてみるとさらなる発見があるかもしれない。
なお「ねずみ」という表記については「ネズミザメを意味する」と「オナガザメを意味する」という意見がそれぞれ見られたが、「わに食」文化に精通した広島・三次市役所の担当者に話を聞くと、同市出身の人物が「ねずみ」と聞けば、多くの人はネズミザメを連想することが分かった。
三次市にはこの他にも、古来より約20種類以上の「わに」を食する文化が残っているという。
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