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「父は玄関先で転んだようで、約束の時間に来ないから心配して家へ探しに行ったら玄関の中でヒザを抱えて座っていましてね。痛くて動けないから電話すらできなかったみたいなんです。骨折は左足の付け根部分なんですが、顔をしかめて搬送されました。最低3週間は入院ですが、コロナの影響でまだ病院にお見舞いに行けず、毎日携帯電話で話している状況です」

林家木久扇(83)のケガの状況をこう説明するのは、息子の林家木久蔵(45)だ。

今年55周年を迎えた国民的人気番組『笑点』(日本テレビ系)メンバーでおなじみの木久扇が、5月24日東京都内の自宅で転倒。左大腿骨骨折の大ケガを負った。都内の整形外科医は言う。

「もともと、この大腿骨骨折は高齢者に多く、’07年の推計患者数は年間約15万人でした。ただ、コロナ禍により外出の機会が減っています。骨粗しょう症や筋力低下などのため’30年には約30万人に増えるともいわれています。寝たきりの契機となりやすいため、骨折後はすぐ治療をしてリハビリをおこない、再骨折を防ぐことが重要です」

いまや『笑点』メンバー最高齢となる木久扇。病院ではどんな様子なのか。木久蔵は続ける。

「もう手術は無事に終わりまして、今はリハビリに励んでいるところです。本人はいたって元気でしてね。以前がんを2度やってますが、今も何も問題はなくて。手術後は病院のご飯がおいしいらしく、『ふりかけ持ってきてくれないか?』って、だんだんワガママになってきました。欲しいものがあるときは看護師さんに手渡しで託しているんですけど、ワガママ言えるぐらいなんで安心してます。これからどんどんワガママになるかもしれません」

と、苦笑い。

「今後は自宅のバリアフリー化なども考えなきゃいけませんね」

そう丁寧に語って去っていった。おおどおり鎌田内科クリニックの鎌田潤也院長は木久扇宅での今後のケアについてアドバイスする。

「ちょっとした物でまたつまずき転ぶことも考えられるので、ご家族は家の中の動線を工夫し、ご本人も筋肉が落ちないよう積極的にエクササイズに取り組むよう意識したほうがよいと思います」