JR東海神奈川県三浦の有名ドーナツ店がコラボし、「新幹線ドーナツ」が誕生。「いいもの探訪」限定販売であるそのドーナツについて、その調理現場を取材し、誕生秘話やその特徴などを聞いてきました。

「新幹線」になっていくドーナツ

JR東海がそのネット通販サイト「いいもの探訪」で、新たに2021年3月から「新幹線ドーナツ」の取り扱いを開始しました。

「いいもの探訪」は、JR東海が沿線地域の“いいもの”を販売し、それを通じて地域活性化などにつなげるという事業。同社のイベント「さわやかウォーキング」やツアーで、その生産先を訪ねるといった取り組みも行われています。

神奈川県三浦半島を中心に店舗を展開する「MISAKI DONUTS(ミサキドーナツ)」は、その“いいもの”のひとつです。2021年3月から新たに「いいもの探訪」で神奈川エリアを新たに取り扱うにあたり、目玉になるようなものをということで、JR東海とミサキドーナツがコラボ。「新幹線ドーナツ」が誕生しました。

白に青い線が入った「東海道新幹線」がイメージされたもの、923形ドクターイエロー」がイメージされたもの、初代新幹線0系がイメージされたもの、この3種類です。

その調理現場を取材すると、ドーナツが白、青、黄色に着色されたチョコレートで、鮮やかに「新幹線」になっていきます。

ミサキドーナツの恵美麻稀さんは「新幹線ドーナツ」をつくるにあたって、大人っぽすぎず子どもっぽすぎない「ミサキドーナツ」らしい形で、かわいくて、食べて嬉しくなるもの、という点にこだわったそうです。

また手作り感や、解凍しても揚げ立てのふわふわ感を楽しめるのも、ミサキドーナツの特徴とのこと。配合や揚げ時間に秘密があるっぽいです。

「ドクターイエロー」は2種類の黄色

ミサキドーナツの特徴として、中に具材が入っている点も挙げられるそうです。東海道新幹線がイメージされたものはミルクチョコが、「ドクターイエロー」はクリームチーズやオレンジピールが入っており、実際に食べてみたところ、次第に口の中で味がより濃厚に、より爽やかに広がりました(0系のドーナツは表面に白と青のチョコ、“鼻”のクッキーがありボリュームがあるため、中にはなし)。

青いドーナツをミサキドーナツでつくるのは今回が初めてだったそうですが、なるべく近い色にしたとのこと。材料にはできるだけ天然のものを使っており、この「新幹線ブルー」はお花のパウダーだそうです。

ドクターイエロー」の黄色は、お花のパウダーもあったそうですが、よりそれらしい色になったターメリックを使っているといいます。ちなみに「ドクターイエロー」には、ライトがイメージされた黄色のパウダーがかかっていますが、こちらはカボチャ

このミサキドーナツの「新幹線ドーナツ」は「いいもの探訪」限定での販売で、実店舗で一番人気だというレモンクリームチーズドーナツなど10種類が入り3200円(税込、送料別)。最新新幹線車両N700Sがデザインされたオリジナルトートバッグ付きは3680円(税込、送料別)。発売からしばらく経った現在でも、1日平均で10セットは売れる人気商品になっているそうです。

「新幹線ドーナツ」の0系(2021年6月、恵 知仁撮影)。