2021年5月27日(木)に、「スーパーボンバーマン R オンライン」がPS4PS5Xbox OneXbox Series X/SNintendo Switch、Steam向けに配信された。「ボンバーマン」シリーズの最新作であり、基本プレイ無料で楽しめる本作のレビューをお届けしよう。

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生き残りをかけたハチャメチャ64人対戦



本作は、64人によるバトルロイヤルモード「バトル64」が基本となる。プレイヤーは「ボム」を使ってフィールド上のブロックを破壊したり、ほかのプレイヤーを倒したりしながら、最後の生き残りを目指す。フィールドを動き、ボムさえ出せればいいのだから、FPSやアクションが多いバトルロイヤルゲームの中でも操作はかなりわかりやすい。

 

メインメニュー画面


フィールドは16個に分かれており、それぞれに4人ずつプレイヤーが配置される。1分間戦い続ける「バトルフェイズ」が終了すると、フィールド間の移動が可能な「ムーブメントフェイズ」に移行。試合では、この2つのフェイズをくり返していく。「バトルフェイズ」では、ブロックを破壊すると出てくるアイテムを手に入れて自身を強化しつつ、ほかのプレイヤーを倒していく。


バトルロイヤルは生き残るのが最優先なので、戦っている人たちをよそにアイテムを集めていればいいわけだが、いっぽうで、相手を倒して所持していたアイテムを奪うこともできる。アイテムは貴重品なため、地道に集めるよりは誰かからぶんどったほうが楽なものの、プレイヤーは初期状態ではライフを2個持っているため、1度攻撃を当てれば必ず倒せるわけでもない。少しずつ集めるか、プレイヤーを倒して一気に手に入れるか、よく考えて動くべきだろう。小学生のときに「ボンバーマン ジェッターズ」をやり込んでいたので、対人戦はそれなりに経験を積んでいたはずだが、私の初陣は自爆に終わった。


ボムを置ける数の増加や爆風の延長など、アイテムの種類はさまざま。ステータスの伸びしろは、操作キャラクターによって定められている


「ムーブメントフェイズ」では、制限時間内でのみほかのフィールドへ移動できる。この間はプレイヤー全員がボムを出せないので、出入り口を巡って爆破の応酬になることもなく、移動に集中できる。動かないという手もあるが、「ムーブメントフェイズ」がくるたびにいくつかのフィールドが封鎖されてしまうため、自分がその封鎖エリアにいる場合は必ず動かなくてはならない。


「ムーブメントフェイズ」が終わり「バトルフェイズ」になると、ブロックが再配置される


初期状態では各フィールド4人ずつだったのが、「バトルフェイズ」と「ムーブメントフェイズ」をくり返すたびにプレイヤーが移動し、ひとつのフィールドに5人以上いることも。そうなると、ボムはそこらじゅうで爆発する、爆発したそばから次のボムが設置される、もう混沌としている。なお、まだ数時間ほどしか遊んでいないが、筆者としてはパンチ、キックをいかに早く習得できるかどうかが重要と思う。

 

どちらもアイテムの一種で、ボムを前方に移動させられるのだ。パンチなら前方3マスまで、キックなら前の壁まで、△ボタンを押せばキックしたボムを任意の位置で止められる。パンチとキックがあれば、ボムを移動させて爆発範囲を変え、安全な場所で待っていたプレイヤーを倒すこともできるし、逆にこちらがボムに囲まれてしまっても、ボムを投げたり蹴っ飛ばしたりして脱出できる。


壁際で外に向かって投げたボムは、反対側に落ちる。トリッキーだが、相手の奇襲にもってこいだ


1マッチにかかる時間はだいたい3~7分前後。簡単な操作でサクッと遊べるので、リプレイ性も高い。自分が倒されても、参加していた試合をそのまま観戦することができるので、最後まで生き残っているプレイヤーたちの動きや戦術の研究もできる。

 

ゲストキャラクターには特殊能力も



本作でプレイヤーが選べるキャラクターは8人。全員、シリーズおなじみの白ボンを始めとする「ボンバータイプ」で、強化アイテムを取った際の伸びしろが大きかったり、ステータスが均一になっていたりと、全体的にバランスがいい。


つぶらな瞳の緑ボン。落ちこぼれのように見えて、じつは初期状態でパンチやキックといった強力な能力を持っている


いっぽうで、本作のプレミアム版を購入すると、ボンバータイプだけでなく、「メタルギア」や「サイレントヒル」シリーズを始めとするKONAMIの人気タイトルから参戦したキャラクターたちを使うこともできる。ゲストキャラは特殊能力を持っており、たとえば、「ネイキッドスネークボンバー」は透明になって自由に動くことができ、「ピラミッドヘッドボンバー」であれば、接触した相手をその場で倒すことが可能。


非常に強力だが、代償として強化アイテムによる伸びしろが低い場合が多く、特殊能力を使いこなせることを前提にした、かなりとがったキャラ付けがされている。目立った能力はないが汎用性が高いボンバータイプと、対策されると動きにくいがはまれば強いゲストキャラ、一長一短のバランスになっているので、本作のプレミアム版を持っている人はまずひと通り使って、自身との相性を測ってみるのがオススメだ。





ミミボンバー


2002年にゲームキューブで発売された「ボンバーマン ジェッターズ」以来、「ボンバーマン」シリーズに触れるのは十数年ぶりだった筆者だが、当時とほとんど変わらぬ操作性で遊べたのはありがたかった。そもそも「ボンバーマン」はみんなで遊べるパーティータイプのゲームなので、バトルロイヤルとの相性もよく、ゲーム性をそこまで変える必要がなかったのかもしれない。バーチャルライバーグループ「にじさんじ」や、パーティーゲーム「Fall Guys: Ultimate Knockout」とのコラボも行い、ますます注目を集めている本作。これからどのようなイベントや展開が待っているのか、今後の動きにも期待したい。


(文・夏無内好)





(C)Konami Digital Entertainment


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64人でボンバーマン! 基本プレイ無料の「スーパーボンバーマン R オンライン」をレビュー!