“世代間ギャップ”ネタを使う自分に気付いた出来事を描いた漫画がSNS上で話題となっています。社会人1年目の頃、上司に「あなたたち、ゆとり世代っていうんでしょ?」と、世代間ギャップをネタにされるのが嫌だった男性。しかし、30歳になり、いつの間にか、世代間ギャップをネタにしている自分に気付き…という内容です。作者の男性に聞きました。

若手でも中堅でもない年齢

 この漫画を描いたのは、コンテくん(ペンネーム)さん(31)です。CMプランナー兼マンガ家として活動しています。インスタグラムツイッターでエッセー漫画を発信しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

コンテくんさん「コロナ禍で、忙しかったCMの仕事が落ち着いた頃から描き始めました。『この時間を生かして、普段できなかったことを一気に極めたら、人生が大きく変わるかもしれない』と思ったことがきっかけです。ちょうどいいタイミングで、漫画を学べるコミュニティーを知り、漫画の勉強も始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

コンテくんさん「30歳という若手でも中堅でもない年齢になり、各世代を少しフラットに見られるようになった今だからこそ、描くべきなのかなと思って描きました。今なら、上の世代がしてくれたコミュニケーションも分かるし、若手を見て、当時の自分の態度が失礼だったことも分かるようになりました。漫画には若干、自戒の念も込めています(笑)」

Q.自分が若手ではなくなったと感じたのは、いつごろからですか。

コンテくんさん「30代になってからです。先輩に言われて不愉快だったフレーズを自分も自然に使っていたことに気付いたときは焦りました。20代で許されてきた言動も、30代になるとハラスメントと受け取られることもあります。年齢と時代に合った話し方ができるようになりたいです」

Q.最近、下の世代と話してギャップを感じたことは。

コンテくんさん「仕事で高校生と話す機会があり、使っている言葉を聞いて、『世代が決定的に違うな…』と感じました。どの世代にも、そのときはやったワードがあるので、ワードでギャップを感じることが多いです」

Q.検索して情報収集をしている様子が描かれていましたが、「共通言語」は見つかったのでしょうか。

コンテくんさん「日常的に共通言語を探すようにしているのですが、映画や野球、車などの情報は共通言語として使えることが多いです。定番どころとして、新旧ではやったものは把握して、いつでも話せるようにしています」

Q.違う世代とコミュニケーションを取るとき、心がけていることはありますか。

コンテくんさん「教えてもらうこと自体がコミュニケーションにもなるので、分からないことがあったら、積極的に聞くようにしています。あとは、話題に上がったものの他に、どのようなものがはやっているかを聞いたりもします」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

コンテくんさん「共感の声が多く、自分だけではなかったんだと少し安心しました(笑)普段の仕事と違い、SNSだと、より生の声が聞ける気がするので面白いです。たまに手厳しい意見もありますが、それも含めて面白いと感じています」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

コンテくんさん「今後は創作漫画にも力を入れていきたいと思っています。創作漫画を描くには、いろんなモノを描けるようにならないと説得力が出ないので、練習をしながら、できることをどんどん広げていきたいです」

オトナンサー編集部

“世代間ギャップ”ネタを使う自分に気付いた出来事を描いた漫画のカット=コンテくん(conte_kun)さん提供