どこもかしこも、うじゃうじゃいるようです。

ただいま試行錯誤中

JR東日本高崎支社は2019年から、列車と動物の衝突を防止するための取り組みを進めています。2021年6月4日(金)に支社は最新の取り組み内容と、現時点の結果を発表しました。

2019年11月に開始したのが、忌避装置「害獣王」です。線路沿いの電柱に設置する装置で、高輝度青色LEDと「動物の嫌う音」により、動物の侵入を防ぎます。上越線で2台、その後吾妻線でも1台され、2020年度は両線とも、設置箇所で衝突は発生しませんでした(一方、設置箇所外では、上越線で36件、吾妻線で8件発生)。

次に2020年から実施されているのが、忌避剤「マリンスター」の散布です。天然ヒトデ由来の「動物の嫌う匂い」を発するこの薬剤は、八高線内の2か所と上越線内の1か所で散布され、効果の出る期間内には、やはり両線とも衝突は無かったのこと(八高線では計16件発生)。

そして2021年5月に新たに開始したのが、「鹿忌避音装置」です。今回は沿線ではなく、列車本体に設置。車外に取り付けたスピーカーから、ポータブルオーディオプレーヤーで「犬の鳴き声と吠え声」を出すというものです。八高線で実施され、こちらも試験実施中の衝突は無かったとのことです。

ちなみに動物対策としては、同社八王子支社でも2017年に、中央本線で「囲いワナ」を設置し、シカやイノシシを捕獲するという取り組みが行われたことがあります。

動物衝突対策を実施している八高線(乗りものニュース編集部撮影)。