
娘の学校に生徒のふりをして潜入した母親が、学校が終わる間際まで教職員に気づかれなかったことを、『The Daily Star』など海外メディアが報じている。児童・生徒らの安全を確保すべき学校は、警備や防犯についてどう考えているのか。
■学校に向かった母親
アメリカ・テキサス州で暮らす女(30)が10代風のファッションで決め、メガネとマスクを装備し、娘のジュリーさん(13)が通う学校に侵入。娘になりすます様子を人気動画サイトで公開するべく、撮影の準備も整えて教室に向かった。
その途中で校長にあいさつしたが、まったく怪しまれることなく通過。また教室に入っても先生はオンライン授業を選択している生徒らに気を取られ、子供のふりをした保護者が紛れ込んでいることにまるで気づかなかった。
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■マスクを外してみたものの…
学校で動画撮影を続けた女は、昼にはマスクを外してランチを満喫。顔もさらしたが「不審者がいる」と気づく人はおらず、その日の最後の授業まで学校にとどまった。
しかし下校の時間が近づくと、ようやくある先生が「おかしい」と察知。ついに保護者だと明かすときがきた。
■真相を告白
「あなた、ジュリーさんじゃないわよね」。先生にそう声をかけられたため、女はメガネとマスクを外して「ええ、ジュリーの母です」「社会実験を行う目的で来ました」などと答えた。
女はその後に起訴されたが、公開された潜入動画は反響を呼び、多くの人が学校のセキュリティについて改めて考えるきっかけとなった。
インターネットには「先生は気を引き締めてほしい」「私の母校も防犯には無頓着だった」といった意見や感想のほか、「親の逮捕で恥をかいたジュリーさんが気の毒」「そんなに心配ならPTAの会に出て話せばいい」という声も多く書き込まれている。
■女が指摘した学校の問題点
女は動画で「視聴回数を増やそうとしたわけじゃない」「でも潜入は実に簡単だったし、警備がまるでなっていなかった」と説明。そして「銃の乱射事件もあちこちで起きているの」「学校は警備を万全にすべきだわ」などと意見もした。
コロナ禍で、ほとんどの学生がマスクをつけて学校生活を送っている。これに便乗し、顔をマスクで隠した犯罪者が学校に忍び込もうとする可能性もないとは言い切れない。子供たちの安全を守るため、今こそ警備体制を見直す必要があるのかもしれない。
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