中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)は8日、「オーストラリアには中国と戦争することの恐ろしさを理解している人はほとんどいない」とする記事を掲載した。

記事は、オーストラリアニュースサイト、インディペンデントオーストラリアにこのほど掲載された、「米国との同盟はオーストラリアを中国との戦争へと導いている」と題した論評を要約して次のように伝えている。

第2次世界大戦での中国人の死者数は少なめの見積もりでも1500万人と驚くべきほどの多さで、中国は戦争の本当の代償を理解している国だ。

オーストラリアの死傷者と戦争の経験は、それに比べると取るに足りないものに思われる。中国と戦争した場合の結果について実際に考えているオーストラリア人はほとんどいない。

オーストラリアは敗者側になる可能性が高い。米シンクタンクのランド研究所など複数の団体によるシミュレーションは、中国がアヘン戦争中に課せられた屈辱的な条項と同じくらいのものをオーストラリアは受け入れざるを得なくなるという結果を導き出している。

中国(およびロシア)が米国にとって脅威となっているのは、何をしているかではなく、その存在であり、米国の世界覇権を脅かす代替的で成功している開発モデルを提供している。

これが米中間の緊張の根底にあるものだ。中国は侵略者ではない。中国が軍事紛争を回避することによって大部分の国民を貧困から脱却させたのとは対照的に、米国政府の戦争機械が地球全体で何十年にもわたる軍事介入を続けているため、何百万人もの米国人が貧困に追い込まれている。

現代世界は、大国の興亡の物語だ。現在の章では、中国の台頭と米国の衰退が描かれている。中国の転落は、米国にとって最後のサイコロだ。米国は一連の「グレーゾーン」作戦を開始し、あからさまな軍事衝突に頼らずに中国を打ち負かす絶望的な試みを行った。世界の「ホットスポット」の多くが、中国の周辺や「一帯一路」の主要な結び目となる国々にあるのは偶然ではない。

この戦争の勝利条件は「非対称」だ。中国は数十年間やり続けていることをするだけで勝利できる。それに対し、米国は中国とその戦略的パートナーであるロシアを屈服させなければならない。最もありえないシナリオだ。オーストラリアの反中国派は、現在の緊張状態を、中国政府に腰を低くしてへりくだるか、米国と連立して中国と戦うか、という二者択一であると描写している。

米国との同盟により、オーストラリアの中国に対する言辞と政策はどちらも急進的なものとなっている。たとえ結果が国益にかなわなくても、この同盟を維持するために、血と財宝で莫大な代償を払っても構わないと考えているようだ。同盟とは手段であり、その目的は国家安全保障を実現することだが、同盟自体が目的となっている。

オーストラリアは現在、自国の最善の利益に反して行動しているため、米国との同盟による代償が疑問視され議論されることは完全に適切だ。(翻訳・編集/柳川)

中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)は8日、「オーストラリアには中国と戦争することの恐ろしさを理解している人はほとんどいない」とする記事を掲載した。