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ウクライナオデッサにある水族館で今月6日、6歳男児がイルカに手を噛まれていたことが明らかになった。男児は水中にいたイルカに近づくとある“シグナル”を送っており、それが事故につながった可能性が高いという。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

黒海に面する港湾都市オデッサにある水族館「ネモ(Nemo)」で今月6日、イルカプールのそばにいた男児が水中から飛び出してきたイルカに手を噛まれる事故が発生した。

プールの周りにはロープが張ってあったが、男児はロープの上から右手をまっすぐに伸ばしており、イルカは水面から顔を出すと体を乗り出すようにして男児の右手に噛みついた。

この時の様子は母親が動画に収めており、男児は噛まれた瞬間に「ああ!」と叫び、それまで笑っていた母親も驚愕の声をあげている。男児はそのままイルカに右手を持っていかれそうになりバランスを崩すが、イルカは途中で口を離し、水中に引きずり込まれることは避けられた。

事故が起きたのはイルカのショーが終わった直後で、男児は右手に深い傷を負い、搬送先の病院で傷口を縫う処置を受けたという。

水族館のスタッフは「イルカプールに近づいたり、プールの水の中には手をいれないこと」と警告していたが、親子はこれを無視しプールに近づきすぎてしまったようだ。

男児の母親は「息子はイルカを撫でようとしてプールの端に近づいた。事故の責任は自分にある」と述べており、水族館は今後、同じような事故が起きないように対策を強化することを約束した。

なお事故が起きた原因について、水族館のスポークスマンは「イルカはお腹が空いていたわけでもなければ、男児を攻撃したわけでもありません」と説明しており、イルカチーフトレーナーであるオレーナ・コモゴロワさん(Olena Komogorova)は「水の上に手を差し出す行為は、イルカにとって“トリーツ(ごほうび)”がもらえることを意味します。イルカは男児の手を餌だと思って噛みついたのです」と分析した。

しかしながら動物の権利を主張する活動家らは「イルカのこういった行為は、人間に捕獲され、訓練されるという強いストレスが引き金になっている」と反論し、水族館のあり方そのものを見直すべきだと訴えている。

画像は『Mirror 2021年6月9日付「Dolphin viciously bites boy, 6, after mistaking hand for treat as he stood over pool」(Image: Tpacca E-95/Twitter)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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