東京都庁

小池百合子東京都知事は11日、東京都庁で定例会見を実施。東京五輪開催へ向け、東京都庁をワクチン接種会場にするという「ウルトラC」を明言した。


■感染者は漸減

「新規陽性者数の過去7日間平均は397.1人。なんとか400人を切っており、前週比では82.4%。国の基準ではステージ3に入ったという現状認識」と冒頭に切り出した小池知事。

「(現在は)第3波の爆発的な感染拡大の前とほぼ同じ水準。まだ十分に下がりきっていないという考え方が良い」と続け、警戒感をあらわにした。


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■新たに対策チーム

これまでも発生してきたいわゆる「リバウンド」状態も予見できるとし、「状況を変えていくゲームチェンジャーとなるのがワクチンワクチン接種をさらに加速させることを目的に、大規模ワクチン接種等推進本部を設置した。スピード感をもって取り組んでいく都庁内の組織になる」と、新たな方策も明らかにした。

現在、都内5会場などで検討している大規模接種の実施については、区市町村の接種計画や地域のバランスなどを考慮しながら具体的な調整を進めていくという。

■都庁のドコが接種会場に?

また、都庁を接種会場にする新案も発表した小池知事。

6月18日からは45階の都庁北展望室を活用し大規模接種会場を設置し、ワクチン接種を行っていく。安心安全の東京2020を実現するため、審判、選手村・会場などで選手と近い場所にいる関係者が対象」という。

接種業務は、日本歯科医師会や東京都歯科医師会、東京都看護協会、有志の医療従事者に協力してもらう他、大会のスポーツドクターにも協力を仰ぐと説明した。


■珍しく辟易した表情

後半、記者から「20日で緊急事態宣言が期限を迎える。政府はまん延防止等重点措置への移行を検討しているとの報道もあるが、知事のお考えは?」と質問が飛ぶと、珍しく辟易した表情を見せ、「これって、いつも私はアナウンスメント効果がどうなのかなぁと思って心配するところなんです…」と目を細めて記者を一瞥。

何度も繰り返される「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」に、国民の緊張感はとっくに解けていることを暗に示唆した形だが、「(都内感染者数が)7日間平均で300台にはいったということで、徐々に下がっているのですが、依然として高い推移。感染状況などを見極めながら、感染拡大防止に更に努めていく」といつもどおりの回答に終始した。

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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤

小池都知事、都庁の「名物スポット」をワクチン接種会場にする“ウルトラC”