東京オリンピックに向けたU-24日本代表。メンバー発表前の最後の選考の場となるのが、このジャマイカ代表戦だ。

今回の活動ではU-24ガーナ代表戦と、このジャマイカ戦の2試合が選考の場となる中、ジャマイカの来日が遅れたことで急きょ3日にA代表との試合が組まれ、実質3試合と判断の機会が増えた。

しかし、その3試合も残すところ1試合。クラブに戻ってのプレーも若干ある中、最もアピールできる舞台は最後となる。

◆ラストサバイバル


この試合の位置付けは非常に難しい。最終選考を優先するのであれば、当落線上の選手を多く起用し、どこまでパフォーマンスを出せるのかを見たいところだろう。

一方で、相手のジャマイカ代表はA代表。ガーナ戦は主力を起用して6-0と大勝したが、東京オリンピックを見据えると、力のある相手にどこまで主力組がプレーできるのか。そして、オーバーエイジの選手たちをどこまでチームにフィットさせるかを確認したいところだ。

「この試合が終わってから考えたい」と横内昭展監督は前日会見で語っていたが、ある程度のメンバー選考は進んでいると見ていい。迷いどころがあるポジションもあるのは事実。特に前線の選考は悩ましいところだろう。

もちろん試合途中でのメンバー交代があるとはいえ、やはりチームの成熟を高めたいところ。基本的には、レギュラーと見られる選手たちの組み合わせを見るはずだ。

サバイバルである一方で、チームとして結果を残す必要がある状況。チームにしっかりと貢献し、高いパフォーマンスを出せる選手がいるのかに注目したい。

セルビア引き分けジャマイカ

対戦するジャマイカは、本来であれば3日に日本代表と対戦する予定だった。しかし、選手に新型コロナウイルス(COVID-19)の陰性証明の不備があったために来日できずに試合が中止となっていた。

7日にはセルビア代表と対戦し1-1のドロー。互いにテストの意味も強い試合だったが、コンディション面は悪くないと見て良いだろう。

「明日のためにハードワークをしてきました」と前日会見ではアシスタントコーチジェローム・ウェイト氏がコメント。しっかりと準備をして臨むことを示唆した。

そのジャマイカの強みについては「強みは組織力。集中力も高く、爆発的なスピードも武器です」とコメント。カウンターを中心とした攻撃に特徴があるチームだ。日本の守備陣がしっかりと対応できるのか。アグレッシブな守備を見せつつ、リスク管理も行えるかに注目したい。

◆予想スタメン[4-2-3-1]

GK:大迫敬介
DF:酒井宏樹吉田麻也、町田浩樹、旗手怜央
MF:遠藤航田中碧
MF:堂安律久保建英三笘薫
FW:上田綺世
監督:横内昭展

注目の最終選考となる試合。スターティングメンバーは主力組が中心になると予想する。

GKは大迫敬介(サンフレッチェ広島)と予想する。A代表との試合で出場した一方で、U-24ガーナ代表戦ではGK谷晃生(湘南ベルマーレ)がゴールを守っており、正守護神争いも重要な局面を迎えている。しっかりとパフォーマンスを発揮して欲しいところだ。

最終ラインはオーバーエイジのDF酒井宏樹(浦和レッズ)、DF吉田麻也(サンプドリア)に加え、DF町田浩樹(鹿島アントラーズ)、DF旗手怜央(川崎フロンターレ)が入ると予想する。

旗手はA代表戦では左サイドバックとして、U-24ガーナ代表では2列目に入った中、再び左サイドバックで起用されると予想。五輪ではユーティリティ性も求められ、旗手の活躍は大きな武器となるだろう。また町田もA代表戦以来の出場。吉田とのCBコンビは初となるため、どのように守るのかにも注目だ。

ボランチは遠藤航(シュツットガルト)と田中碧(川崎フロンターレ)と予想。ガーナ戦でもコンビを組んだ2人の関係性を高めて欲しいところ。攻守にわたって違いを見せられることが期待される。

2列目はついに3人が揃う日が来るのか。右から堂安律(ビーレフェルト)、久保建英(ヘタフェ)、三笘薫(川崎フロンターレ)と予想する。この世代を牽引する3人がどのようなハーモニーを見せるのか。試合のスタートからの3人の連動・連係を見たいところだ。

そして1トップには上田綺世(鹿島アントラーズ)が入ると予想。FW陣のサバイバルの中、唯一ゴールを決めている上田。この試合でも結果を出して、ポジション争いをリードしたいところだ。

U-24日本代表vsジャマイカ代表の試合は12日の13時35分から、豊田スタジアムで行われる。

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