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自宅の前に積みあがった8万枚のコインの山。これは離婚した父親が嫌がらせをしたいと考え、わざわざトレーラーを借りて最後の養育費の支払いを行ったのだ。相当腹立たしい行為だが、母娘は父親の行動を辱めるように、大人の対応で仕返しをしたという。その詳細を『WTVR.com』のインタビューで明かしている。

心無い行動を起こした父親の娘である18歳のアベリー・サンフォードさん(Avery Sanford)は先月21日、米バージニア州ヘンライコ郡にある高校「Deep Run High School」で授業を受けていたところ、父親が学校を訪れた。

「授業中に父親が学校にやってくると、トレーラーを借りていったんです。」

なぜトレーラーを借りたのか不思議に思っていたアベリーさんだったが、その理由が明らかとなった。

しばらくすると同州リッチモンドにあるアベリーさんの家の前に先ほどのトレーラーが止まり、荷台には大量の硬貨が積まれていた。そして唐突に、自宅前の芝生の上にその大量の硬貨を積み上げたのだ。

当時家にいたアベリーさんの母親は、運転手が誰だか分からなかったそうだ。「ちょっと私の家の芝生に何しているのよ!」と文句を言うと、「これが最後の養育費だよ!」と叫ぶように返答があり、元夫であると気付いた。

養育費の取り決めに関しては明らかになっていないが、元夫であるこの男性は支払いに納得していなかったようだ。『WTVR.com』のインタビューに応じた父親は「18年間の不満を示すため感情に流されてやった。娘たちとの関係を悪くするつもりはなかった」と話した。

学校から帰宅し、父親のこの行動を聞いたアベリーさんはのちにこう語っている。

「母にだけでなく、私たち姉妹にも恥をかかせようとしたんですよ。こうしたことを考えなかった父の行動は、本当に腹立たしいです。」

さらに「こうした行為は子どもを大きく傷つけます。親の行動は常に子どもに何かしらの影響を与えるんですよ」と精神的虐待にあたる可能性もあると怒りをあらわにした。

ベリーさんの母親は、仕方なく雪かき用のシャベルで山積みになったコインを片付けたという。硬貨は合計8万枚、金額にして800ドル(約8万8千円)に上った。

ようやく片付け終えたアベリーさんと母親は、この最悪な状況を何かポジティブなものに変えたいと考えた。

「このお金を寄付してサポートを必要とする子どもたちや母親のもとへ届けることで、この状況をポジティブに考えられると思ったんです。どんな状況からも学べることはあります。」

そしてアベリーさんは、家庭内暴力などの被害を受けた人をサポートする団体「セーフ・ハーバー(Safe Harbor)」に全額寄付したのだ。

ベリーさんたちの行動が報道されると、「本当に大人な対応だよ」「話し方もしっかりしているし、父親とは似ても似つかないね」「こんな父親の行動に付き合わなきゃいけないなんて、子どもたちが可哀そうだ」「こんなひどいことをする父親と離れて暮らすことができて良かったよ」と父親の行動を批判し、アベリーさんの選択に称賛の声が集まっている。

ちなみにアベリーさんはここ数年間は父親と会話をしていなかったそうで、今回の件で「母親のことを見下すような人間と関わりを持つことに興味はありません」と断言した。

画像は『WTVR.com 2021年6月12日付「Dad dumps 80,000 pennies on mom’s lawn as final child support payment. His daughter responds with kindness.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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