今や現代人にとって「オンラインショッピング」は、なくてはならない便利な存在。
もちろん便利な部分だけでなく、オンラインゆえの弱点も存在するのだが、ネット上ではとあるユニークな「確認メール」が話題となっているのだ。
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■購入者の元に届いたのは…
注目を集めているのは、株式会社「ドリグロ」社長・西まりも氏が5月末に投稿した一件のツイート。投稿にはメールのスクショ画面が添えられており、こちらはGMOペパボが運営する「SUZURI」から送られたメールであることが分かる。
一見するとよくある支払い確認のメールなのだが…「本日がコンビニ払いの最終期限ですが逆に落ち着いてきました」と、とんでもなく達観した一文や「スタッフ一同、お支払いをされていないことに心配をし、本来食べるべきでないものを食べたりしましたが、いよいよ本日を期限にして落ち着いてきました」などの落ち着くに至るまでの過程が、ユーモアたっぷりにつづられていた。
ちょwwwSUZURIの支払い催促メールふざけすぎてて好きwww pic.twitter.com/GxsT7KRBtU
— 西まりも@アプリ開発/Flutter&Firebase (@marimo_engineer) May 31, 2021
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■「このユルさが最高」と大反響
通常こういったメールは「支払い期限日が近づいております」「早々のご確認をお願い致します」といった必要最低限の文言が記されているのが一般的だが、SUZURIのメールは大事な部分を明記しつつ、クスリとしてしまうワードをチョイスしているのがポイントだろう。
(画像提供:西まりも氏)思わず隅々まで読み込んでしまうメール内容を受け、他のユーザーからは「これくらいユルい企業がもっと増えてほしいです!」「同じ要求でも、こういう楽しい文章の方が良いね」「担当者の方、センスが最高すぎる(笑)」といった反響の声が続出しており、件のツイートは3万件以上ものRTを記録。
そこで今回は、話題のツイートの投稿主である西氏と、SUZURI事業部・リレーションチームに詳しい話を尋ねてみたところ、こちらのメールが生まれるに至った微笑ましい経緯が明らかになった。
■ポチッた商品がとんでもなくクール
まず先に補足しておきたいのだが、今回の確認メールを西氏が受け取ったのはイレギュラーな事態だったそう。
というのも「クレジットカード決済を選択したつもりが、誤ってコンビニ決済を選択してしまっており…」とのことで、西氏は決して支払いを「ギリギリまで忘れていた」ワケではなかったのだ。
しかし件のメールを受け取ったことにより選択誤りに気づき、改めて「カード決済」にて再注文。「絶対に欲しかった」と豪語する「墾田永年私財法Tシャツ」を無事にゲットしていた。
(画像提供:西まりも氏)なお確認メールを受け取っての感想については、「最初見たときはイタズラメールか何かの間違いかと思ってびっくりしたのですが、しっかり読んでみると文面が面白すぎて爆笑してしまいました」と笑顔で振り返っている。
■SUZURIの狙いに「目からウロコ」
続いてはSUZURIのリレーションチームに、話題のメールの「ねらい」について詳しい話を聞いてみる。
こちらのメールは前述の通り「コンビニ前払い」の注文者に対して送っているものなのだが、その性質上、どうしても注文後の「未払いキャンセル数」が同社としての課題になっていたという。
ユーモアに富んだメールが誕生した経緯については「より気づきやすく、支払いに行ってもらいやすくするように、メールの改善を担当者が考えたことが切っ掛けです」と語ってくれた。
なおユーザーからすればこうしたメールは「業務的」なものに映るかもしれないが、SUZURIからは「支払いのリマインド、というメールではございますが、メール配信は購入者さんとの貴重なタッチポイントとなります」「そのため、少しでもお買いもの体験を楽しく感じて頂けるようコミュニケーションを設計しています」とのコメントが。
リマインドメールひとつをとっても、ユーザーと「交流する貴重な機会」と捉えるスタンスは、まさに「目からウロコ」とでも呼ぶべき素晴らしい発想と言えるだろう。
■思わぬバズりに担当者もニッコリ
なお「本日がコンビニ払いの最終期限ですが逆に落ち着いてきました」から始まるノリノリなメールについては、2019年6月ごろから使用されるようになったそう。
パンチの効いた文面のため過去にもSNSを中心としたネット上で話題に上がることはあったが、やはり今回のバズり方は群を抜いており、SUZURI社内では嬉しい悲鳴が上がっていたとか。
なおSUZURIからは「この度は、SUZURIのリマインドメールの文面にご注目頂いてありがとうございます!」「ぜひこの機会に、お買い物を楽しんでもらえたら嬉しいです」といったコメントも寄せられている。
SUZURIでは2021年5月末時点で、47万人以上の個性豊かなクリエイターによるオリジナルグッズを展開しており、いずれも「こういうアイテムが欲しかった!」「こんなデザインもあるの!?」と思わず興奮の声を上げてしまうユニークさが魅力。
さらに担当者からは「定番のTシャツなどのアパレルアイテム以外にも、最近追加されたフルグラフィックマスクや、これからの季節に人気のサンダルやバケットハットなどもおすすめです。コンビニ払いの際にはお支払いをお忘れなく!」と、リマインド精神を忘れない粋なコメントも見られた。
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