このほどアメリカの田舎町で「私有地に不審な車がある」と保安官事務所に通報が入った。保安官が駆けつけて周辺の調査を行うと、近くにあった巨大な送風機の管の中に男が1人でいるところを発見した。車の所有者だったこの男は「古い農業機具のエンジンが好き」と供述したが、この送風機は比較的新しいものだったことから男の挙動は謎に包まれている。また男は覚せい剤を所持していたことも明らかになっており、現在も捜査が進められているようだ。『The Independent』などが伝えた。

カリフォルニア州ソノマ郡サンタローザにあるブドウ園から、保安官事務所に「私有地に1台の不審な車がある」と通報が入った。

すぐに現場へ向かうと問題の車は見つかったが、中に人は乗っていなかった。また周囲には建物などが見当たらず、「なぜこんな場所に駐車したのか」と思ってしまうような状況だったという。

保安官が周囲を確認すると、寒い時期にブドウが凍ってしまわないように空気を循環させる大きな送風機があり、その上に帽子が置いてあることに気付いた。これを不思議に思った保安官がよく調べてみると、大きな送風機の管の中に1人の男を発見したのだ。

車の所有者と判明した38歳のこの男は、どういうわけか縦に伸びた送風機の管の中に入ってしまったようだ。男の話では2日間この送風機の中にいたそうで、保安官は消防隊に応援を要請し、男は2日ぶりに外へ出ることができた。

救出後の事情聴取で男は「古い農業機具のエンジンを撮影するのが好きなんだ」と明かしたものの、送風機は特に古いものではなかった。さらに男は覚せい剤を所持していたことが判明したため、その影響ではないかと疑われている。

男はすぐに病院へ運ばれたために現行犯逮捕には至らなかったが、執行猶予中の身であった男は不法侵入覚せい剤所持、執行猶予中の違反などで調べが進められている。

保安官事務所は「もし市民が男の車を不審に思わず通報していなかったら、この話は悲劇的な結末を迎えていたでしょう。男はラッキーだったと思いますよ」と述べている。

のちに保安官事務所が「男の奇行は謎に包まれている」と記して今回の事件の顛末をFacebookに投稿すると、ユーザーからは「何をしていたのか知らないけど、この男は大変な経験をしたね」「面白い話だと思ったけど、2日間も中にいたなんて驚きだよ。見つかってよかった」「覚せい剤の効果が切れた後は、男もあんな場所にいてびっくりしただろうね」「これに懲りて覚せい剤を使うのはやめてほしいよ」などの声が届いた。

保安官事務所もこの男について「願わくば、今回の件でもっと賢くなってほしい」とコメントしている。

画像は『Sonoma Sheriff 2021年6月9日付Facebook「Hide and seek is a two player game, at a minimum. Let’s find out why …」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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