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親にとって我が子は自分の命に変えられないほど大切な存在だろうが、ブラジルのある母親は違ったようだ。事もあろうにこの母親は、薬物欲しさに密売人に生後2か月の息子を借金の担保として引き渡していた。『Metro』『G1-Globo.com』などが伝えている。

ブラジルのマトグロッソ州ポンテス・エ・ラセルダで現地時間6月8日、児童保護サービス機関が乳児の危険を知らせる匿名の連絡を受けた後、警察が動くこととなった。そして麻薬ディーラーのアジトから、生後2か月の男児を保護したのだ。

警察の調べによると、男児の母親は薬物常用者として地元でも知られており、このほど薬物購入代の200レアル(約4300円)の借金の担保に息子を麻薬ディーラーに預けたという。また当時、アジトには女性2人が男児の世話をしており、彼女らは「母親から世話を頼まれただけだ」と主張したそうだ。

既に逮捕された男児の母親は、今月10日に裁判所に出廷し「息子を担保にした覚えはない」と否定し、アジトにいた女性たちも「母親はここ(アジト)では薬物の購入や使用などしていない。彼女は別の場所で購入している」と述べたという。

さらに警察が調べたところによると、男児が保護された前日の7日に母親は薬物の常用などから親権を一時的に停止されており、男児は市の職員の監督下にあった。それにもかかわらず母親は施設から男児を連れ出して、借金の担保に利用したのだ。

また母親は4人の子供をもうけていたが、第1子は2歳で亡くなり、第2子と第3子は諸機関によって保護され別の家庭に引き取られていた。今回保護された生後2か月の男児はこれまで母方の祖母が面倒をみていたが、祖母は心臓に疾患があり十分な世話がされていなかったようだ。

なお男児は保護された後、施設で暮らすことになった。また警察では、引き続き捜査を続ける予定とのことだ。

画像は『Metro 2021年6月12日付「Mum ‘uses two-month-old baby as guarantee on her drug debts’」(Picture: News Flash)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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