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 2020年10月に菅首相が表明した「2050年カーボンニュートラル宣言」。今年4月にオンライン形式で開催されたバイデン大統領主催の気候変動サミットでは、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減すると表明した。

 もっとも、気候変動対策をリードしている欧州連合(EU)はもとより、米国や中国は日本よりもだいぶ昔に気候変動に適応した社会の構築に向けて走り出している。

 米国はトランプ政権の時代にパリ協定を離脱したが、米国のグローバル企業はトランプ政権の化石燃料回帰に関係なく、気候変動対策に注力している。石炭や原子力が中心だった中国も、エネルギー政策を風力や太陽光などの再生可能エネルギーに猛スピードで転換させつつある。中国企業は太陽光パネルだけでなく、風力においても高い競争力を有するまでになった。

 それに対して、日本は東日本大震災後の10年間に、風力発電や太陽光を捨てて石炭火力とガス火力にシフトするという、今から振り返れば残念な決断を下してしまった。世界の趨勢の真逆をいったわけだ。結果的に、太陽光も風力も、日本企業は国際競争力を失っている。

 なぜこのようなことが起きてしまったのか──。「元気を出せニッポン!チャンネル」では、ジャーナリストの田原総一朗氏と作家の猪瀬直樹氏が、ESG投資や気候変動問題に詳しいニューラルの夫馬賢治CEO(代表取締役)とともに、安倍政権と「失われた10年」を振り返った。

 以下、動画をご覧ください。

●夫馬賢治氏のプロフィール
株式会社ニューラル代表取締役CEO。2013年のニューラルを創業後、サステナビリティ経営・ESG投資アドバイザリーを手がける。政府の有識者委員会や国際会議での委員を歴任。近著『超入門カーボンニュートラル』がある。

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