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かつては飼い主が近所を一軒ずつ廻ってお詫び行脚をしていたという(写真はイメージです)

「うちの猫は泥棒です。もしあなたのものがここにあったらどうぞお持ち下さい」──米オレゴン州ビーバートン在住の医師ケイトフェルメットさんが庭に設置した立て看板が話題となっている。

看板の横には手袋やマスクなどの小物がずらりと並べて吊されている。これらは全て、フェルメット家で飼っている黒猫・エスメが近所から盗んできた“獲物”なのだという。

フェルメットさんはTODAYの取材に応え、エスメが泥棒を働くようになった経緯を語っている。事の起こりは2019年。室内飼いだったエスメは、家中から布の切れ端や人形の服などの細々したものを集めてきては家族に“プレゼント”していた。屋外に散歩に出かけるようになると、ゴミや鳥、ビニールの切れ端などをせっせと拾ってくるようになったという。

「私の母は熱心なバードウォッチャーで、(エスメが鳥を仕留めてくることに)ひどく悩んでいました。そこで鳥以外のものを持ち帰ってきたときに大袈裟に褒めるようにしたんです。それ以来、彼女は何かを持ち帰ってくると、私が『よくやった』と褒めるまで裏口で唸り続けるようになったんです」とフェルメットさんはINSIDERに語っている。

TODAYによれば、時が経つにつれて、エスメの“仕事”は進化し、その時家族が必要としているものを持ち帰るようになったという。新型コロナウイルスパンデミックが始まった頃はマスクを、子ども部屋のペンキ塗りをしていた時には養生テープやペンキローラーのカバーを。庭いじりを始めると、ガーデニング用の手袋を片方だけではなく必ずペアで持ち帰ってきたという。

かつては近所を一軒ずつ廻ってお詫び行脚をしていたフェルメットさん。しかし、手袋を1日に2組ずつ持ち帰ってくるエスメのハイペースぶりについていけず、立て看板の設置に至ったという。

看板設置が奏功し、手袋10組、マスク数枚、ランニングベルト1本が持ち主に引き取られていったそうだ。フェルメットさんは、INSIDERにこう話している。

「だいたい皆さん面白がってくれます。でも、エスメがガレージから同じ膝当てを3回も盗んできたご家族とは、ちょっと気まずいですね」