第5世代移動通信システム(5G)で乗り遅れ感が否めない日本は、米国と共同で6Gの研究開発を進めることになった。日米は両国とも中国を強く意識しており、6Gの研究開発や5Gの普及のため、今後約4900億円を投資するという。中国メディアの騰訊網はこのほど、「日米が6G開発で中国を巻き返そうとしている」と伝える記事を掲載した。「中国が追い抜かされる」可能性を分析している。

 記事はまず、日米の今の立場から言えば「6Gに注力するのは正しい選択だ」と、日米共同の開発の妥当性を認めた。日米ともに高い能力がありながら、5Gでは中国に先を越されたからだ。

 では、日米は6Gの研究開発によって、5Gで先行を許した中国を追い越すことができるのだろうか。記事は、今のところ日米の研究はあまり進展していないと主張しながら、「警戒を緩めてはいけない」と伝えている。

 記事は、米国は5Gの特許をほとんど中国や欧州に持って行かれた教訓を生かし、6Gでは研究を早くスタートさせたと指摘した。また、「いつも真の実力を隠しているように見える日本」もすでに6Gの研究開発に巨額を投じているとし、6G分野における本気度が分かると主張した。
 
 一方で記事は、中国は「6Gの開発で力を緩めるつもりはない」とし、中国も米国に負けず早くから開発を始めており、2020年11月には6G試験衛星の打ち上げに成功しているので、「すでに6Gの技術で世界をリードしている」と主張。日米に追い越されることはないとの自信を示した。6Gの覇権争いはすでに始まっており、いずれにしても、日米は中国依存からの脱却をさらに強めていくことになるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

6Gで巻き返しを狙う日米、「中国は負けるつもりはない」=中国メディア