今思えば、森喜朗先生の言うことは完全に正しかった。

 なぜあの時、森会長の提案へ素直に「イエス」と従わなかったのか。

 今となっては悔やんでも悔やみきれません。

 開催までついに40日を切った東京五輪の話です。7月23日の開幕までいよいよ秒読みに入りましたが、新型コロナは収束とはほど遠い状態にあって、報道各社の世論調査でも中止を求める国民の声は過半数のままです。

 それでも菅首相は強行開催あるのみ。本来ならアスリートにとって最高の夢舞台であるべき五輪が、応援や祝福されるとは限らない状況にあることには、スポーツを愛する人々も心を痛めているでしょう。

 あるスポーツ紙のデスクは言います。

 「続々と各競技、日本代表も決まっており、スポーツ面では選手の奮闘や人物像を描く一方で、ネットでPVを稼ぐのは『五輪いかがなものか』の記事ばかり。さすがに始まってしまえば盛り上がるとは思うんですが、アスリートの気持ちを考えるとつらくなるばかりです」

 そんな中、安倍元首相の「失策」がスポーツ関係者の中で話題に上がっています。コロナの猛威が全世界に広がり始めた昨年3月、当時の安倍首相が下した「東京五輪1年延期」の決断です。

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中止で損失1.8兆円・・・世論の8割反対「東京五輪強行」の損得 https://cocokara-next.com/topic/tokyo-olympics-forced-holding/

 前述のスポーツデスクは言います。

 「『1年』に明確な根拠はなかったんです。組織委の森会長は『2年延期にすべきではないか』と提案したと言います。それでも安倍さんが『1年延期』にこだわったのは、首相在任中に五輪を開いて、自らの政治的レガシーにしたいという自身の都合。要するに私利私欲です。結局途中で辞任しちゃうんですけど。結果的にあれから1年後は、今の状況なわけですから、見通しが甘かったと言うしかありません。そして森会長は、さすが先見の明があったと言わざるを得ませんね(笑)

 東京五輪がせめて2022年の夏に開催だったら-。

 ワクチン接種は広く全ての国民に行き渡り、トップアスリートは多くの人々から称賛、応援される中で、菅首相が繰り返す「安心安全の大会」が問題なく行われたのかと思うと、安倍元総理の「1年延期」の判断が恨めしく思えてきます。

 とはいえ、泣いても笑っても開幕まで残り30日あまり。今となっては、強行開催が感染拡大を招かないことを祈るばかりです。


東京五輪、あの時2年延期していれば・・・悔やまれる安倍元総理の「失策」とは