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ミズーリ州のアニマルシェルター「ケーシー・ペット・プロジェクト(KC Pet Project)」に今月15日、11歳の小型犬シーズーがやってきた。シーズーと言えば柔らかく美しい毛並みと愛らしい表情が人気だが、“サイモン(Simon)”と名付けられたその犬は悪臭を放ち、犬かどうかの判別も不可能なほど被毛が伸びて固まっていた。『Mirror』などが伝えている。

ミズーリ州カンザスシティのアニマルシェルター「ケーシー・ペット・プロジェクト」が今月16日、TikTokに投稿したシーズーのオス犬サイモンの動画が注目を浴びている。

サイモンはその朝、仕事に出かけるところだった男性が自宅前の私道で発見し、シェルターに連絡して保護された。伸びた被毛が体中を覆って固まっており、男性は「その茶色の毛の塊を見た時は、何の動物なのか分からなかった」と当時を振り返る。

サイモンはその後、シェルターのクリニックで麻酔をかけられ、動物看護師2人が2時間以上をかけて固まった被毛を短く刈った。

保護当時のサイモンの体重は約9キロで、刈り取られた被毛はその3分の1にあたる3キロ超にもなり、様々な事例を目にしているシェルターのスタッフでさえ「これだけ酷いケースは初めて」と心を痛め、次のように述べた。

「こんなになるまで、いったいどれだけの月日がかかるのか想像もできません。サイモンはやせ細り、体にはかなりの数のノミが寄生していました。」

「トリミング後のサイモンは、まるで歩くことをイチから学んでいるようでした。小さな体にあれだけの重さの毛を抱えていたわけですから、足にかなりの負担がかかっていたのです。ただ皮膚の状態は思ったよりもよくホッとしています。今後はドライアイの治療と歯の手術が必要ですが、すでに引き取りたいという申し出が来ているのですよ。」

実はサイモンが保護されたのは森林地帯で、飼い主に飼育放棄されて逃げ出したのか、それとも捨てられたのかなどについては全く分からないという。

サイモンのビフォーアフターの動画は大きな注目を集めており、TikTokの動画再生回数は3日間で760万回を超えている。

ユーザーからは「保護されて本当によかった」「シェルターのスタッフに感謝」「長い間つらい思いをしていたのね。よく頑張ったわ」「早く良くなるといいわね」とサイモンシェルターを応援する一方で、「保護された時の写真を見た時は涙が止まらなかったわ。飼い主は最後まで責任を持つべき」「シーズーの野良犬だなんて! きっと飼い主が捨てたのよ。犬を飼う資格なしよ」と以前の飼い主を批判する声も見受けられた。

ちなみに2019年には米ネブラスカ州で長い間飼い主に放置され、4キロもの毛の塊をまとい歩くことができなくなった1匹のシーズー犬が保護され、第2の人生を歩み出した

画像は『KC Pet Project 2021年6月18日付TikTok「An update on Simon!」、2021年6月16日付TikTok「This is an amazing transformation」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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