■ほぼMCなしのバンド演奏で爆走する第1部と、ゲームを交えたまったりトークの第2部。ラストは、のんのリクエストによるたい焼きで「もぐもぐタイム」(笑)

【画像】この日の、のんバンドの面々

のんが、無観客配信ライブ『NON OUCHI DE MIRU LIVE(#のんおうちで観るライブ)』を6月18日に都内某所で開催した。
のんとギタリストのひぐちけいとのふたりで、昨年5月に始めたトーク&ライブシリーズも、この日で通算11回目。第1部はバンドでのライブ、第2部はゲームを交えたトークの2部構成。のんとひぐちけいをサポートするのは、前回(vol.8 5月4日)に続いて、なかむらしょーこ(Ba)、ナガシマタカト(Dr)のふたり。

「わたしは部屋充」のミュージックビデオが流れる画面は、20時を過ぎるとステージに切り替わる。のんの「森、道version、行くぞ〜!」の第一声を合図にバンドが爆音を弾きだす。1曲目はノマアキコとユウ(チリヌルヲワカ)が書き下ろした「やまないガール」。間髪入れず「へーんなのっ」「僕は君の太陽」とキレッキレのロックチューンを畳み込む。配信画面には「のっけからカッコいい!! 疾走感が半端ない!!」と絶賛コメントが並ぶ。4曲目は「ナマイキにスカート」でちょっとクールダウン。デビッド・ボウイの「チャイナ・ガール」を彷彿とさせる、ひぐちけいのカッティングギターで始まり、リズム隊はレトロなディスコビートを刻む。のんはスタンドマイクで、時にダンスを交えながらキュートに舞い歌う。

『おうちで観るライブ』は、毎回披露される、のんのアブストラクトなのにポップな衣装も人気のひとつ。この日は、ペールピンクのバルーンスリーヴワンピース。ボトムスは、フロントにのん監督の新作映画『Ribbon』(2022年公開予定)にちなんで“リボン”があしらわれたブリーチデニム。足元は蛍光イエローのウィングチップ。髪型はネオロカ風のリーゼントスタイル。ワンピースの裾をひらひらさせながら歌う姿に「かわい過ぎる!!」「髪型カッコいい!」とコメント欄にはリアクションが次々に寄せられる。

トレードマークの真っ赤なテレキャスターギターをかき鳴らし、ノマアキコ&ユウ(チリヌルヲワカ)コンビの提供曲「涙の味、苦い味」を熱唱すると、コール&レスポンスタイムに。無観客ではタイミングが掴みづらく、多くのミュージシャンが戸惑う中、のんは昨年2月29日の自身が主宰する音楽フェス『NON KAIWA FES』以来、通算10回超え。無観客ライブは、いわばベテラン。画面の向こうのオーディエンスとの間合いはすっかり心得たもの。見事にコール&レスポンスを務め「みんなと繋がったからパワーが湧いてきた!」と、アップチューンナンバーの「スーパーヒーローになりたい」「さぁいこう」になだれ込む。

いつもの「おうちで観るライブ」は曲ごとにトークを挟むことが多いが、この日はコール&レスポンス以外は、ほとんどMCはなく、ノンストップで演奏。冒頭に「森、道version、行くぞ〜!」と宣言したとおり、セットリスト&構成は先日、愛知県蒲郡で行われたフェス『森、道、市場2021』の再現。のんは最終日(6月13日) にceroのあと、くるりの前に登場。そうそうたるミュージシャンが大挙参加する同フェスは、のんにとってはアウェイ環境。そんな中で、40分のステージを爆走し、集まったオーディエンスのハートをがっつり捕えたのだ。

のんとギターのひぐちけいをサポートしたのは前回の『おうちで観るライブ』で初めてライブ共演したナガシマタカト(Dr)となかむらしょーこ(Ba)。森道フェスに続いて、この日は3度目の共演ながら、すっかり息のあった演奏を届ける。巨大な体躯から弾き出されるナガシマタカトのパワフルかつ繊細なドラム。小さな身体から繰り出されるなかむらしょーこ(Ba)の地を這うような粘質系ベース。盤石なリズム隊に加え、PAオペレーションを務める名匠、DUB MASTER Xが作り出す低音を強調した唯一無比の音響空間。今ののんにとって最強の布陣だ。

何よりも、のん本人の歌と演奏が楽しそうで、フロントマンとして画面向うを見据えるさまは堂々としたもの。そして『のんおうちで観るライブvol.9』の前半、ラストに入る。「あ〜。ここで前半戦終わっちゃうのか.…..。時が戻ったらいいのにな」と「タイムマシンにおねがい」に。のんが音楽活動を始めた際にリリースした思い出の楽曲だ。これまでの彼女のライブではたびたび、演奏されてきたお馴染みのナンバーだが、最強ラインナップに支えられてか、どこか余裕すら感じさせる凛とした佇まいで画面を圧倒。また、この曲の演奏パートのみ画面のスクリーンショット撮影と、ハッシュタグをつけての拡散が解禁。生配信中はもちろん、アーカイブ配信時でもOKという太っ腹企画。SNSには視聴者が思い思いに撮影したスクショで溢れた。ラストは右腕を大きく掲げ、第1部を締める。

後半、第2部は「おうちで観るライブ」恒例の出演者相互によるバトル&トークコーナー。のんはちょっと毒のあるガーリーなTシャツに着替え、再登板。3回目の共演となったお互いをもっと知りたいと5つのゲームバトルを用意。

ストップウォッチを手に、30秒を正確にカウントできるかを競う 「30秒チキンレース」を始め、「甘栗早食い競争」や、コメント欄に並ぶユーザー名を、息継ぎなしで何人の名前を読み上げられるかを競うゲーム。2分間で万歩計を動かし何歩刻めるか、スパーリングワインに用意されたアイテムをいかに見栄え良くデコレーションできるか等を争うなど、様々な趣向を凝らしたゲームでバトル。第1部の迫真のライブパフォーマンスとは打って変わり、ゆる〜い雰囲気になった第2部だが、これも『おうちで観るライブ』の人気コーナー。

最終的に、このバトルは、のんが勝利を収め、メンバー間の距離がグッと縮まったところで、エンディングはみんなで好きなモノを食べながらトークをする「もぐもぐタイム」に。こちらも、おなじみの人気コーナーで、今回はのんのリクエストによるたい焼きとそれぞれが合うと思った飲み物をセレクト。100分近くに及んだ『おうちで観るライブvol.9』を締めた。

この日の模様は、2021年6月27日23時59分まで見逃し視聴ができる。チケットは6月24日23時59分まで購入可。

<のんおうちで観るライブvol.9/セットリスト
01.やまないガール
02.へーんなのっ
03.僕は君の太陽
04.ナマイキにスカート
05.涙の味、苦い味
06.スーパーヒーローになりたい
07.さぁいこう
08.タイムマシンにおねがい
09.わたしは部屋充

出演:
のん(Vo&Gu)ひぐちけい(Gu)、なかむらしょーこ(Ba)、ナガシマタカト(Dr)

のん衣装協力:
Jennyfax
ANREALAGE

配信情報
『のんおうちで観るライブvol.9』
見逃し視聴期間:6月27日(日)23時59分まで
配信チケット価格:2,200円(税込)
チケット販売期間:6月24日(木)23時59分まで

チケット購入URL(ZAIKO
https://speedylive-non.zaiko.io/_item/340702

のん OFFICIAL SITE
https://nondesu.jp/
(M-ON! MUSIC NEWS)
掲載:M-ON! Press