学問の道を究める学び舎で、とんでもないことがおこなわれていた――。配信中のアダルト動画の一部が、明治大学(東京)のキャンパスで撮影されていたとしてインターネットで話題になっている。
大学は6月21日、弁護士ドットコムニュースの取材に「本学施設が無断使用されているようだ」と回答。そのうえで、警察や弁護士に相談をしながら、撮影に関与した当事者らに、なんらかの対応を進める考えを示した。
●「学生支援課の女性職員」がキャンパス内で媚薬を飲まされる描写「明治大学のキャンパスで撮影されたのはないか」 「大学の職員が出演しているのではないか」
あるAV作品について、このように指摘するSNSの投稿が6月17日ころから大きく話題となった。
配信サイトを探すと、「大学勤務の真面目美人」という文言を含むタイトルのAVを確認した。
作品の紹介画像や紹介文からは、大学名こそ明記されていないものの、映り込んだ建物などから、撮影場所は、明治大学のキャンパスであるとの指摘がネット上で相次いだ。
さらに、作品の紹介文を読むと、「教務部学生支援課勤務」の女性職員が出演していると説明されていた。ほかにも、「人事労務課職員」まで登場しているようだ。
作品紹介によれば、本作は、キャンパス内で出会った「職員」を名乗る女性に、「媚薬」をこっそりと含ませた飲料を飲ませ、「意識がぼんやり」してきたところで、大学構外に連れて行き、性行為に及ぶという内容になっている。
配信は遅くとも2019年10月から始まっているが、当時から「デートレイプドラッグ」による性被害は問題視されていた。
作品は「ドキュメンタリー」という体をなしているが、よりによって、神聖な大学キャンパスで犯罪にも問われうる描写をしたことになる。
●明治大学「無断使用されているようだ」「この人物は本学の職員ではない」弁護士ドットコムニュースの取材に対して、明治大学が回答した。
――AVの撮影に、明治大学のキャンパスが使用されているのは事実でしょうか
「画像を見る限りでは本学施設が無断使用されているようです。本件のような目的での本学施設の使用を許可することはあり得ません。本件に関すると思われるキャンパス入構届や撮影申請書の提出もありません」
――明治大学には、教務部学生支援課に勤める「〜〜(作中のフルネーム)」という女性は在籍していますか
「画像にある人物は(過去を含め)本学の職員ではありません。画像にある部署も(過去を含め)本学には存在しません」
――この作品の販売・配信の差し止めや、損害賠償請求を含めた法的な手続きをとる考えはあるでしょうか
「本件については、警察および弁護士と相談しながら、事実を確認し、適切な対応を取ります。なお、本件に関わらず、学生が安心した学生生活を送れるよう本学施設内の巡回・警備体制を強化しております」
無断で敷地や建物が使われたことに、大学も怒りを隠せない様子だ。
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