3か月前にインドから救助・保護され、飼い主とアメリカのマンハッタンで暮らしていた犬が、ペットシッターと散歩中に突然逃げ出し、暴走した。
犬は、クイーンズミッドタウントンネルを走り、走行する車間をすり抜け行方不明に。しかし、SNSやNY州交通局の助けを借りて1週間後にようやく捕まえることができた。
インディはなんと、野良猫の群れの住処で共に暮らしていたそうだ。
New Yorkers help find missing dog that ran across Manhattan, into Queens
看護師の仕事をしているヘザーさんは、6月8日の夜、ドッグシッターにインディーを預け、仕事へと向かった。
しかし、ドッグシッターがインディーを散歩に連れて出た時、インディーは逃走し、行方がわからなくなってしまった。
行方不明になったインディー
ヘザーさんは、偶然隣人同士のコミュニケーション広場であるソーシャルメディアの『Nextdoor』アプリを見ていて、インディーが行方不明になっていることを知り驚いた。
そこには、近所住民がインディーの写真を投稿し、「これまで見たことないほど、犬がもの凄い速度で暴走している」と報告していたからだ。
一度は発見できたものの、トンネルを暴走し捕獲失敗
インディーが失踪してから1時間ほど経った頃、クィーンズミッドタウントンネルの防犯カメラに、インディーの姿が捉えられた。 走行する車の間をすり抜けるように暴走する犬の姿をカメラで見たニューヨーク州交通局MTA(メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ)の職員は、犬が車に轢かれるのを防ごうと、一時トンネルを閉鎖し、犬の捕獲を試みた。
ちょうどその時、見つからないインディーの安否に絶望的になっていたヘザーさんのもとに、交通局の職員から「犬を発見した」という一報が届き、ヘザーさんはひとまず安堵した。
しかし、職員はインディーを捕獲することに失敗。インディーは、そのまま走り去って行ってしまった。
ヘザーさんは、Facebookを介してクィーンズ区で迷子になっている犬をチェックし、インディーの行方不明のポスターを印刷して、地域に掲示してもらうよう協力を求めた。
1週間後、猫の群れと暮らしている所を発見され保護される
インディーが行方不明になってから1週間後、ヘザーさんのもとにうれしい知らせが届いた。インディーが、自宅から4マイル(約6.4km)離れたロングアイランドシティの倉庫にいたところを、倉庫作業員が発見し、捕獲したという。
その倉庫には、野良猫の群れが住み着いており、インディーは猫たちの住処に1週間身を寄せていたようだ。
倉庫作業員から連絡を受け、インディーを保護した動物救済団体『Zani's Furry Friends』のマイケル・リピンスキーさんは、「広いニューヨークで、行方不明になった迷い犬を見つけることは、干し草の山から針を見つけるようなものですが、発見されたのは奇跡です」と語る。
こうしてヘザーさんはインディーと奇跡的に再会することができた。
ヘザーさんは、1週間ぶりに再会した愛犬が痩せて汚れ、擦り傷がついて脱水症状になっていたものの、特に健康上問題がないとわかり、一安心した。
犬の飼い主にとって、今回の出来事は悪夢です。逃げたものの、私はインディーがてっきりセントラルパークにいるのだとばかり思っていました。まさか、トンネルを抜けてロングアイランドまで行っているとは…信じられませんでした。車に轢かれることなく大事に至らずに済んだのは、本当に奇跡です。協力してインディーを見つけてくださった方々がいたからこそ、再会が叶いました。とても感謝しています。
私は、ここに住んで11年になりますが、本当にいろいろ驚かされることばかりです!
猫の群れがインディーを受け入れてくれたことで、1週間生き延びられた可能性も高い。もしかしたら食べ物も猫たちから分けてもらっていたのかもしれない。
インドからアメリカに渡ってきた犬だ。見知らぬ土地で大冒険がしたかったのかもしれないが、今回はちょっとやりすぎちゃったようだ。
現在はヘザーさんの自宅でまったりと寛いで、大好きなテニスボールで遊んでいるという。
Top image:Youtube / written by Scarlet / edited by parumo
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