家主にとって、毎月滞りなく家賃を払ってくれて、出て行く時にはきちんと片づけをし、ゴミを残さないようにしてくれる借主ほどありがたいものはないだろう。
しかし、時に家賃を何か月も滞らせ、借家をとんでもない状態にして去って行く、悪魔のような借主も存在する。
去年、アメリカのコロラド州にある不動産業者がYoutubeで紹介した物件は、「史上最悪の物件」ともいわれるほどその様は酷いものだったが、なぜか買いたいという人が殺到、すぐに買い手がついたようだ。
Tenants from Hell
コロラドスプリングスのベスト不動産業者の1つに5年連続して選ばれたという同不動産会社は、ミミ・フォスターという女性が曽祖父の代から続く仕事を受け継ぎ、同業界では既に何十年にもわたって数多くの物件を取り扱ってきた。
しかし、そんなフォスターさんでも「ここまで酷い物件は未だかつて見たことがない」と口にするほど、その家の有様は酷い物だった。
動画によると、そこに住んでいた女性が家賃を何か月も滞納した結果、家主から退居を命じられたということだが、慌てて出て行ったのか、複数の破損された物が家の周りや前庭に放置され、外観のダメージも修繕されていない状態だ。
とはいえ外観だけなら史上最悪というほどではなさそうだ。
問題は家の中にあったのだ。
いたるところに落書き、強烈な糞尿の臭い、腐った肉や猫の死骸も
ドアを開けて入ったフォスターさんは、強烈な糞尿の臭いに見舞われ、至る所に黒スプレー塗料で描かれた下品な落書きを目にした。 マスクを着用しなければ中に入ることができないほどの悪臭の原因は、動物と人間の残した排泄物の臭いだった。
家の1階と2階の全ての壁や床、カーペット、鏡などには、強制退去を非難するかのような下品な罵りの言葉がスプレーで殴り書きされてある。
何か月も電気が切れた状態の地下室の冷凍庫には、大量の生肉が押し込まれ、腐敗したそれらもまた、強烈な悪臭を放っていた。
さらに浴槽の1つには、かなり長い間経っているとみられる2匹の猫の死骸が放置されてあったという。
最後の小さな部屋だけは、スプレー塗料が切れたからなのか、落書きがされていない状態だったようだ。
私はいつも、空き家をリストアップしていますが、このような家は今まで見たことがありません。家主を契約を交わしていた借主だった人物は、どうやら亡くなっていたようで、実際にはその人の身内という女性が、ここに住んでいたようです。その女性が、家賃を払わなくなったために退居を命じられて、借家をこのような状態にして出て行ったのです。
買いたいという人たちから問い合わせが殺到
地元ニュースチャンネルに、このように話したフォスターさんは、驚くべきことにこの家が「売り家」として市場に出されて24時間もしないうちに、問い合わせが殺到したことを明かした。地獄のような物件ですが、リストアップするとたちまち89件の問い合わせがあり、書面による現金オファーが16件相次ぎました。この物件を掲載している『Redfin』によると、3寝室と3バスルーム、台所やダイニング、リビングの他2つの車庫を備えている265平方メートルの家は、現在592500ドル(約6500万円)のオファーを受け、既に買い手がついているようだ。今コロラドの住宅市場はリスティングされる物件が少ないので、あっという間に買い手がつきます。大抵の住宅は、現状のまま販売されますが、この物件は多くの修繕が必要でとなるでしょう。
この動画を見た人からは、「これは最悪。見てゾッとした」「借主は刑務所行きでいいだろ」「家主は仲介していた不動産業者を管理不行き届きで訴えることもできるんじゃない?」「猫の死骸を放置するなんて…残酷すぎ。動物虐待で逮捕とかならないわけ?」「借主が破損費用を支払うべきだ」「まさに地獄のような物件ってこのことだね」といった驚きの声が寄せられている。
written by Scarlet / edited by parumo
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