NGT48が約11カ月ぶりとなる通算6枚目のシングル『Awesome』を6月23日にリリース。これまでにないダンサブルなテイストを強めたこの曲では、2期生の小越春花が初めてセンターに立つ。前作『シャーベットピンク』ではドラフト3期生の藤崎未夢がセンターに初就任するなど、ここ1年のNGT48からは新たなフェーズに突入したことが窺える。
小越、藤崎のほかに1期生の中井りか（1stシングル『青春時計』センター）＆本間日陽（3rdシングル『春はどこから来るのか？』センター）と、新旧センター経験者が揃った今回のインタビューでは、新センター小越の印象や彼女の目指す未来、新曲の感想やMV制作秘話、さらにはこの1年で変わったエンタメとの向き合い方などじっくり語ってもらった。
──ニューシングル『Awesome』では小越さんが初めてセンターを務めます。センターをお願いしますと伝えられたとき、小越さんは正直どう思いましたか？
小越春花（以下、小越） もちろんびっくりしましたけど、ずっとセンターを目指してきたのでうれしいという気持ちもすごく大きくて。と同時に、「ここで私、できるかなあ？」という不安もちょっと出てきてしまって、いろんな感情でゴチャゴチャになってしまいました。
──ここにいる皆さん全員、過去のシングル表題曲でのセンター経験者です。それぞれが思う「NGT48らしいセンター像」にはどういうイメージがありますか？
本間日陽（以下、本間） 私たちのグループは固定センターという形は取っていないので、毎シングルごとにそのときそのときのグループの雰囲気をシングルに乗せられているのかなと思います。なので、今回は“はるか村”（※小越の愛称）がセンターで、グループの明るい雰囲気だとか、地元・新潟を盛り上げたいというグループの気持ちが皆さんにより伝えられるんじゃないかと思います。
藤崎未夢（以下、藤崎） 今までは先輩方が務めてきた場所で、私は初めて後輩としてセンターとして立たせていただいたんですけど、やっぱり先輩方が作り上げてきてくださったNGT48のイメージがあったので、そこに沿わなきゃいけないかなという気持ちもあって。でも、一方で後輩として初めてセンターに立たせていただくので、新しいNGT48を見せていけたらなという思いもあったので、過去と比べることなく自分なりのセンターを築けたらなという思いで立っていました。
──なるほど。せっかくの機会なので、新センター小越さんの魅力を読者の皆さんに伝えられたらと思うのですが、中井さんから見た小越さんはどう映りますか？
中井りか（以下、中井） はるか村のように今すごく旬で勢いのある子が真ん中に立つことは、私たちほかのメンバーにとってもすごく刺激になるし、はるか村が立つことによってこのシングルでどういう変化が起きるのかも楽しみですし。このシングルでは、はるか村がいかにどれだけの方を巻き込めるかがポイントになると思っているので、そこに期待もしつつ、ちょっと心配もしつつみたいな親心で見守っています（笑）。
──本間さんや藤崎さんから見た小越さんはどんな方ですか？
本間 りかちゃんが言ったように、今グループ内で一番勢いのあるメンバーのひとりだと思うので、私個人としてはこのままはるか村の思うように突き進んでほしいなと思っているし、センターに立てる経験はすごく貴重なことだと思うので、そこから見える景色を存分に楽しんでほしいなという気持ちでいます。
藤崎 私は研究生としてずっと（小越と）一緒に活動してきたんですけど、本当にすごく前向きな子で、ずっと「センターになりたい！」と言ってきた子だったので、それを叶えただけでも有言実行する力があってすごいなと思うんです。しかも、ただ有言実行するだけじゃなくて、その先々のことまで見据えているので、今回のセンターに関しては心配していなくて。
小越 いいことばかり言っていただいて、なんだか恥ずかしいですね（笑）。私はセンターを目指していたものの、そこがゴールじゃないなとずっと思っていて。最終的には新潟やNGT48を盛り上げていけるような存在になりたいし、その夢を叶えるための第一歩をようやく踏み出せたので、せっかく掴んだこのチャンスを活かしていきたいと思っています。
みんなが歌ったり踊ってくれた時に「Awesome」は完成する（中井りか）
──まだ若いのに考えがしっかりしていて、頼もしいですね。その6枚目のシングル「Awesome」ですが、過去5作の表題曲とも異なるタイプで、クールなダンスナンバーに仕上がりました。この曲を最初に聴いたとき、どう思いましたか？
本間 『にいがた総おどり』さんとのコラボソングという話を先に聞いていたので、「お祭りっぽい曲になるのかな」とみんなで話していたんですけど、実際みんなで楽しめるような楽曲になったんじゃないかな。お祭りというよりは、フェスティバルという言葉が似合う曲だなと思います。
小越 私はフェスティバルとかお祭りという感じの性格ではないので（笑）、最初は「私がこの曲をうまく表現できるのかな？」とすごく不安を感じてしまって。でも、今までにない感じもすごくしたので、ここから新しいNGT48が見せられるんじゃないかと、これからの活動がすごく楽しみになりました。
藤崎 確かに、私も最初は「えっ、これをNGT48が歌うの？」という感じで、自分がイメージしていたNGT48とは全然違う感覚があったんですけど、これまでのシングルも毎回イメージが違ったように、どんどん新しい道を切り開いていけるグループになれるんじゃないかなとワクワクしました。
中井 仮歌のときは比較的強い印象を受けたんですけど、メンバーの声が乗ることでキラキラした感じが加わって、めっちゃ良いバランスの曲だなと感じました。
──歌詞に関しても今の世相を切り取ったフレーズもありつつ、最終的にはひとつになって盛り上がれるような内容になっていると思います。
本間 覚えやすいフレーズが繰り返されるので、NGT48を知らない方が聴いたら印象に残りやすいと思いますし、それこそ『にいがた総おどり』で披露したときに一回聴いたら忘れられないような歌詞なんじゃないかな。
中井 サビもキャッチーだし。「久しぶりだよね、お元気ですか？」と問いかけるような歌詞なので、それに応えるようにみんなが歌ったり踊ったりしてくれたら、そこで初めてこの曲が完成すると私は思っているので、ファンの皆さんもノリノリで聴いてくれたらなと思います。
藤崎 やっぱり今は、コロナの影響で会いたい人にもなかなか会えない状況なので、みんなで集まることができたときは一緒に盛り上がろうよっていう、今の時代に沿った1曲としてたくさんの人に親しまれるようになってほしいですね。
小越 私、この曲の歌詞がすごく好きで、引き込まれるような感じがするんです。私は歌う側だけど、きっとお客さん側として聴いたとしても「一緒に混ざりたいな」と誘われるような歌詞だなと思って、そこもすごく大好きです。
──MVもストーリー仕立ての、見応えのある内容でした。
本間 今回は新発田中央高校さんの校舎をお借りして、撮影にも先生や生徒さんに協力していただきました。
──劇中に登場する先生は、実際の高校の先生なんですか？
小越 はい（笑）。
本間 演技が上手ですよね？（笑）
──ナチュラルだったので、役者さんかと思っていました。小越さんは今回のMV撮影を経験してみて、いかがでしたか？
小越 演技はほぼ初めての経験だったんですけど、私と日陽さんの仲がすごく悪いみたいな感じで。
本間 喧嘩してるもんね（笑）。
小越 はい（笑）。日陽さんと真剣な表情で向き合っているシーンが多くて。表情作りは難しかったですね。
本間 手を掴むシーンとか、真剣な顔をして喧嘩しないといけなかったのに、そのまま止まっているとだんだんニヤニヤしちゃって（笑）。あと、りかちゃんはMVの中ではキーパーソン的な役割なんです。
中井 ダンス部を辞めて、ちょっとやんちゃなグループと一緒につるんでいるんだけど、結局私が「はるか村はまだダンスが好きだよ」と日陽の背中を押すみたいな役なんです。でも、撮影中は変顔をしたりして、ずっとふざけていました（笑）。
本間 ここ（本間と小越）で真剣なやりとりをしている場面で、はるか村越しでりかちゃんの顔が見えて、必死で堪えてました（笑）。
小越 めっちゃ楽しかったです（笑）。
藤崎 私もこういったストーリー仕立てのMVは初めてだったので、同じシーンをいろんな角度から何度も撮ったりすることに驚きました。そこに先生方や生徒さんもずっと付き合ってくださったので、みんなで一緒に作り上げたMVという印象が強くて。最後のエンドロールには参加してくださった皆さん1人ひとりのお名前が載っているので、生徒さんにとっても思い出に残る作品になったんじゃないかと思います。
──特にラスサビのみんなで踊るシーンは、迫力ありますよね。
本間 あのダンスシーンを撮ったときは雨が降っていたんですけど、生徒さんもハチャメチャに楽しんでくれて。その協力なしでは完成しなかったので、本当に感謝しています。
中井 あの場面は先生方が一番ノリノリだったんですよ（笑）。私たちは何度も踊っていて、しかも雨も結構降ってきて疲労もピークだったんですけど、後ろにすごい先生がいるからみんな頑張らなきゃって（笑）。
藤崎 負けてられない！みたいな（笑）。
中井 その精神で、最後までなんとか乗り切ったのはありますね。
──そんな楽曲が今年の『にいがた総おどり』を盛り上げるうえで、重要な役割を果たすことになります。
本間 今年は『にいがた総おどり』20周年のアニバーサリーイヤーなので、スタッフの皆さんもだいぶ気合いが入っていらっしゃると思うんです。私たちも、より新潟の皆さんを巻き込んで、ずっと楽しんでもらえるような楽曲にしていきたいです。
小越 振り付けも簡単で真似しやすいので、自由に体を動かして、みんなで楽しんでいただきたいです。
私はあと何年やれば、りかさんに追いつけるんだろう（小越春花）
──カップリング曲についても聞かせてください。「はっきり言って欲しい」は中井さん、小熊倫実さん、對馬優菜子さん、そして小越さんの4人からなる中井さんプロデュースユニット“CloudyCloudy”の楽曲です。
中井 楽曲から衣装、MVまで全部私の思う“可愛い”を押し付けた内容なんです（笑）。ターゲットは女の子で、女の子の理想像になれそうな子をメンバーとしても選んでいて、CloudyCloudyという名前も雲みたいにフワフワしていて、触ったら消えちゃいそうな繊細さを表しています。そこに当てはまる女の子って、みんなの憧れだったりちょっと気になる存在だったりするのかなと思って、そこを意識しながら「ちょっと儚げだけど女の子にしか歌えない＆踊れない曲、着られない衣装」を一番に考えました。
──MVも「Awesome」とは対照的な内容でしたものね。
中井 真逆な感じなんですけど、本当にやりたいことを詰め込んだら結果そうなったという。このユニットでは私が一番年上で24歳なんですけど、あとみんなまだ10代なんですよ。みんなキャピキャピしているのに、私だけ撮影中も監督さんと話し合ったりと助監督みたいな立ち位置だったので、常に「疲れた……」とか言っていました（笑）。
本間 助監督兼アイドル！（笑）
小越 りかさんはそうおっしゃるんですけど、私はずっと「りかさん、さすがだな」とMV撮影中ずっと感じていて。表情の作り方やダンスの見せ方のレベルが全然違うと強く感じましたし、「私はあと何年やれば、ここに追いつけるんだろう？」とばかり考えていました。
本間 女の子の可愛さをギュッっと詰め込んだMVって、これまでのNGT48にはあまりなかったので、りかちゃんの好きな世界観が詰め込まれたこの作品への反応が楽しみです。私はいちメンバーだけど、ファンとしての立場だったらすごくワクワクすると思いますし。
藤崎 今NGT48を好きでいてくださるファンの方とは、また全然違う層の方にも届いてほしいですよね。そこからNGT48の良さに気づいてもらえたら、なおうれしいですし。
中井 どっちも楽しんでいただけたらうれしいですね。ただ、NGT48には負ける気はないので、全面戦争といった感じです。私も一応NGT48なんですけどね（笑）。
CloudyCloudy「はっきり言って欲しい」MV
──話題は変わりますが、この1年はコロナの影響もあり、皆さんのエンタメの楽しみ方がだいぶ変わったんじゃないかと思います。この1年で、以前は気づかなかった新しい発見などはありましたか？
本間 私はおうちにいる時間が増えて、ラジオをよく聴くようになりました。ラジオは対人という温かみを、電波を通して感じられるので、今もよく聴いていますし、私自身もこの春から自分のラジオ番組を持たせてもらっているので、そこにだいぶつながったような気がします。
藤崎 私はこれまで、空いている時間があると大好きな48グループの映像しか観ていなかったんですが、おうちにいる時間が増えたことでいろんなものに触れるようになって。映画にしてもいろんなタイプがあるじゃないですか。そこに触れることで、「実は私ってこういうのが好きだったんだ！」という新しい発見がありました。特に『彼らが本気で編むときは、』というトランスジェンダーを題材にした映画が印象に残っています。
中井 私は逆に、余計な情報をシャットダウンするようになったことで、自分の趣味に全振りするようになりました。ディズニーだったらディズニー映画しか観ないし、アニメだったら好きなアニメしか観ないし、音楽も好きなバンドさんとかアイドルしか聴かないし。私と同じような方も一定数いると思うんですよ。でも、そんな中でも「NGT48の曲をたくさんの人に聴いてほしい」という気持ちは常に持っていて。今まで聴いてくれていた人以外にも届くためにはどうすればいいのか、そればかり考えています。
小越 私、基本的にテレビもそんなに観ない人間だったんですよ。でも、この1年でドラマとかバラエティ番組を「この人は今、演技ではこういう表情をしているけど、心はどうなっているのかな？」とか「これが天丼っていう技なのか」とか、お勉強目線で観るようになりました。
中井 天丼は技なの？（笑）
全員 （笑）。
取材・文 / 西廣智一
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【応募締め切り】
2021年7月8日(木) 23:59まで
※期間中は何度でも応募可能です。
＜リリース情報＞
NGT48 6thシングル『Awesome』
2021年6月23日(水) リリース
●通常盤Type-A（CD+DVD）：1,676円（税込）
＜CD収録内容＞
1. Awesome ※にいがた総おどり20周年記念コラボソング
2. はっきり言って欲しい / CloudyCloudy
3. Awesome（Instrumental）
4. はっきり言って欲しい（Instrumental）
＜DVD収録内容＞
・「Awesome」MV
・「はっきり言って欲しい」MV
・特典映像「Music Video Making Movie Vol.1」
●通常盤Type-B（CD+DVD）：1,676円（税込）
＜CD収録内容＞
1. Awesome
2. ラーメンワンダーランド / NGT48 らーめん部 ※『嗚呼!NGT48 らーめん部』番組テーマソング
3. Awesome（Instrumental）
4. ラーメンワンダーランド（Instrumental）
＜DVD収録内容＞
・「Awesome」MV
・「はっきり言って欲しい」MV
・特典映像「Music Video Making Movie Vol.2」
●新潟盤（CD+DVD）：1,676円（税込）
＜CD収録内容＞
1. Awesome
2. はっきり言って欲しい / CloudyCloudy
3. Awesome（Instrumental）
4. はっきり言って欲しい（Instrumental）
＜DVD収録内容＞
・「Awesome」MV
・「はっきり言って欲しい」MV
・特典映像「Music Video Making Movie Vol.1」
※新潟盤の収録内容は「通常盤Type A」と同一となります。
※新潟盤は「新潟県内の店舗」でのみご購入いただけます。
＜通常盤Type A・B、新潟盤 初回プレス分限定封入特典＞
・NGT48メンバー生写真ランダム1枚封入（28名×3Type 全84種）
・通常盤Type A、Type Bイベント参加応募券 / 新潟盤イベント参加応募券（詳細は後日発表）
※CDショップ別購入者特典生写真有り（詳細は後日発表）
●劇場盤（CDのみ）：1,047円（税込）
＜CD収録内容＞
M1. Awesome
M2. 踵を鳴らせ！ ※新潟アルビレックスBB 応援ソング
M3. Awesome（Instrumental）
M4. 踵を鳴らせ！（Instrumental）
※劇場盤は「NGT48 Official CD Shop」の限定商品となります。
CloudyCloudy「はっきり言って欲しい」NGT48劇場 ver.
＜歌唱メンバー＞
「Awesome」
荻野由佳 / 小熊倫実 / 中井りか / 中村歩加 / 奈良未遥 / 西潟茉莉奈 / 西村菜那子 / 本間日陽 / 安藤千伽奈 / 佐藤海里 / 對馬優菜子 / 藤崎未夢 / 大塚七海 / 小越春花 / 川越紗彩 / 真下華穂
「はっきり言って欲しい」
中井りかプロデュースユニット CloudyCloudy
「ラーメンワンダーランド」
中村歩加 / 大塚七海 / 真下華穂 / 小見山沙空 / 富永夢有
「踵を鳴らせ！」
角ゆりあ / 日下部愛菜 / 清司麗菜 / 山田野絵 / 小見山沙空 / 曽我部優芽 / 寺田陽菜 / 富永夢有 / 古澤愛 / 古舘葵 / 三村妃乃 / 諸橋姫向
関連リンク
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