―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―


◆親の「あなたのため」は、他人のせいにする子どもを育ててしまう

「転職できるゲームに外れ無しの法則」があると思っています。

 RPGの『ドラゴンクエスト3』や『FF3』などにはパーティチーム)の編成が自由に変えられる機能があり、敵が強くて負けても「この職業でパーティを構成した自分が悪い」「構成をやり直して再挑戦しよう」と自分の選択肢を反省。やり方を変えて乗り越えようと試行錯誤します。

 逆に選択肢がないまま進めるゲームだと敵が強かった場合、「ゲームバランスの設定が悪いクソゲーだな?」とゲームのせいにして、途中でやめてしまうこともあります。

◆親の言葉に従って仕事を決めてしまうことの弊害

 これが、親子間でも似たようなことが発生することがあります。

 例えば、「有名大学に入って公務員になりなさい」という親の言葉に従って、子ども公務員になったとします。

 その後、仕事でトラブルに巻き込まれると「親の言う通りにしたのに、ロクなことがない」と、親の責任にする考えが生まれることがあります。別に公務員以外でも仕事上のトラブルはつきものなのに、です。

 自分で決めて進んだ道であれば、トラブルを他人のせいにするのではなく、自分の責任として対処しなければいけません。自分で決めたことは他人のせいにできませんからね。

トラブルの際に他人のせいにする子どもの特徴

 もちろん、聞いたこともない中小企業よりも、安定した生活が送れる公務員を親が薦めるのは一見、理に適っているように思います。

 しかし、「聞いたこともない中小企業に勤める人生が不幸かどうか」は誰にも証明できないのです。

 ただ「隣の芝生は青い」という言葉があるように、公務員になっても「中小企業に入りたかった」と言い出す人もいるわけです。

 とにかく親が言う「あなたのため」は揉める確率が高くなるということ。子どもの目標を勝手に決めてしまったことで自主性が育たず、何かトラブルが起きた際に他人のせいにする、そんな子どもになってしまうと思うのですね。

◆「あなたのため」を正しく導く方法は?

 もし親が子どもに「あなたのため」と思って何かをやらせたいなら、上手に子どもを誘導していったらいいと思います。

 例えば、英語を習わせたいなら、英語が話せるようになるメリットを伝え、子どもが習いたいと思うように仕向けるのです。本人にやる気がないと時間とお金のお金の無駄になる可能性がありますし。

 親が目標を決めるのではなく、あくまでも子どもが目標を決めるための手段をできるだけ提供してあげることに注力したほうがいいと思うのです。

◆修正可能な失敗をたくさん経験したほうがい

 もちろん、子どもが自分で目標を決めると失敗することも多いです。だからこそ「あなたのため」と決めたくなるものですが、例えば、子どもユーチューバープロ野球選手になりたいと言ったとき。

 子どもが本気でなりたいのであれば、そのために必要なことを調べてスキルを磨くことになるので、それ自体は絶対にムダにならない、とても良いことなのです。

 ただ、そういう場合でも、学校にはきちんと通わせ、挫折したときの別の選択肢も用意してあげるのが、親の役目だと思います。

 失敗してほしくないという気持ちはわかりますが、人は失敗から学ぶことも多い。修復可能な失敗は子どものうちに、なるべく多く経験させたほうがいいと考えましょう。

ひろゆき
西村博之(にしむらひろゆき)’76年、神奈川県生まれ。フランス在住、たまに日本。2ちゃんねるニコニコの元管理人で、英語圏最大の掲示板サイト『4chan』現管理人。SPA!誌面にて11年間にわたり「ネット炎上観察記」を連載。近著に『1%の努力』(ダイヤモンド社)など

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―


ひろゆき