2021年7月、新聞など紙媒体から、風刺画が消えつつあるのは、いったいどんな忖度なんだろう。風刺画は誰だかわかっちゃうからだけど、イメージイラスト(かの国では、アートワークというらしい…なんでも横文字大好きだな、どこの国でも)もNGだとは。世界中が、言論統制の時代に入ってしまったのだろうか。

 韓国の朝鮮日報が、国民から嫌われている。嫌いならば読まなければいい話。購読者がいなくなって、広告出す企業が離れたら、新聞社は自然と潰れるものだ、大手ほど。

 韓国大統領府の国民請願ホームページに「朝鮮日報を廃刊にしてください」と20万人の同意が届いた(どこぞの国のようなリコール署名ではあるまいな、その数)。大統領府としては、20万人以上の同意が届いた場合、担当秘書官や省庁長・次官が、公式回答を出すシステムになっている。

 この請願の理由は、性売買の記事に、チョ・ググ親子を連想させるイラストを使用したから。あんなに叩いて、法務部長官の椅子から引きずり落とした国民とは、異なる国民がやっているらしい。チョ・ググファンが、20万人以上もいるという解釈でよろしいか。とても立腹らしい。常識的な記事ではないとのこと。

 他国の新聞社の主義主張は全くわからないが、朝鮮日報は、保守言論だったそうだ。保守言論が貫けなければ、廃刊にすべきだと。朝鮮日報は、現政権の機関紙的存在で、大統領と与党が変われば、その保守にすり寄る媒体だったとしたら、逆に危ない気が、日本人としてはある。

 朝鮮日報側の主張としては、このアートワーク(挿絵)は、他のコラムで使うべきものだったと弁明している。

 もちろん、チョ・ググ氏も、SNSを通じて、朝鮮日報を強烈批判している。これから、記者とメディアに法的措置を取るとのこと。それは、逆に、アートワークの題材は自分ですよと認めたことにもなるだろう。

 事件が、性売買でなかったら、ここまで大騒ぎになっただろうか。

 ある意味、日本の新聞の風刺画のモデルになった政治家って、キャパが大きいなあ。

玉葱のイメージ