東南アジア3か国・若手リーダーに聞いたーアジアの民主主義は生き残れるのか

非営利シンクタンク言論NPO(東京都中央区、代表:工藤泰志)は2021年7月2日、6月に東南アジアの若手政治リーダー3名に「アジアの民主主義は生き残れるのか」と題したインタビューを行いました。香港、ミャンマーの民主主義が崩れ、世界でも民主主義の後退が懸念される中、アジアの民主主義の現状と将来について伺いました。





― 議会が閉鎖されたマレーシア、強権的なリーダーが主導するフィリピン、宗教急進派が台頭するインドネシア
~アジアの民主主義国が生き残るには~

今や東アジアにおいて、民主主義は少数派です。今年の2月に発表されたエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の「民主主義指数」では、東アジアの国々で完全な民主主義(Full democracies)と言える国は、日本と台湾、韓国のみでした。(オセアニアを除く)パンデミックによる経済・社会の疲弊、格差問題、過激派の台頭、そして中国の影響力の拡大まで多くの難題を抱え、アジアの民主主義は生き残れるのか。今回は、東アジアの中で民主主義の仕組みをかろうじて維持している、インドネシアフィリピンマレーシアの3カ国の若手リーダーの意見を聞きました。

まず、3名に聞いたのは、何がアジアの民主主義を後退させているのかという点である。

マレーシアは今、国会の閉鎖という緊急事態に直面している。民主主義の大きな後退だ」とマレーシアの国会議員のヌルル・イザー・アンワール議員は切り出した。
マレーシアのムヒディン政権は新型コロナウイルス感染拡大阻止のため、今年の1月に緊急事態宣言を発令。緊急事態宣言下でこの間国会は開かれていない。国会での審議なしに歳出権限を拡大したり、政権が設置したマレーシア国家安全保障会議(NSC)が感染対策をはじめ経済・社会に係る多くの方針を一方的に決定するなど、政権の権限が増している。新型コロナの感染拡大防止を口実に国民の代表である議会を長期間停止し、民主主義を形骸化される政府に対し、アンワール氏は「民主主義の重要な機能の一部を失った。大きな後退である」と断じ、強い警戒感を示した。

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●バム・アキノ /フィリピン前上院議員 「短期の成果を求める国民 ―民主主義のリーダーの決断力と行動の成果が問われている」

●ヌルル・イザー・アンワール /マレーシア下院議員 「パンデミックで社会や経済が傷付いたから今こそ、民主主義をより包摂的で、国民の共感を得る制度にすべき」

●イェニー・ワヒド /インドネシア・ワヒド研究所所長 「民主主義が機能するのは、市民が情報に基づいて適切な判断ができる場合だけ」

配信元企業:認定NPO法人 言論NPO

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