第93回全国高校野球選手権大会の愛知大会を制し、初の甲子園出場を決めた至学館高校2011年7月30日に行われた決勝戦の後に選手や監督が涙ながらに歌った校歌「夢追人」が、インターネットを中心に「まるでJ-POPのようだ」と話題になった。

 そこでニコニコニュースでは、至学館高校に取材を依頼。この校歌が生まれたきっかけに、アテネ・北京五輪女子レスリング代表の伊調千春さんと、同級生の不二美由華さんの2人の友情物語があることがわかった。

 以下、同校に許可を得て、ニコニコ動画内のチャンネルニコニコニュースちゃんねる」に校歌の動画を公開する。また、楽曲音源に添付されている「歌詞」と、監修を務めた谷岡郁子さん(至学館大学理事長)による「至学館高等学校校歌の由来」を全文書き起こして紹介する。

【ニコニコ動画】至学館高等学校校歌「夢追人」

至学館高等学校校歌「夢追人」 歌詞

作詞・作曲 飯尾歩
編曲 中村匡亨
監修 谷岡郁子

一番高い 所に登って 一番光る 星を掴んだ
一番辛い 道を選んで 一番強い 心をまとった
海を渡る 風が吹いた カシオペアが 近くに見えた
夢を追い続けた そしてここまで来た
でもどうしてかな熱い涙が止まらない
うつむきかけた時 君の顔が見えた
差し出された白い腕が翼に見えた

いろんなことを 経験したね
あんまり先を 急がないでね
いろんな人に めぐり会えたね
そんな旅なら 悪くはないさ
オリンポスの 丘の上から
女神様の 歌が聞こえた
夢を追い続ける もっと遠くへ行く
でもどうしてかないつもみんなにいて欲しい
一番星よりも 夏の星座が好き
※君がいれば夜を越えて銀河になれる
(※印は、三回くり返す)

至学館高等学校校歌の由来

 至学館高等学校の生徒のみなさんには、夢追人であることを望みます。自分自身で選んだ道をもち、その夢に向かって毎日歩き続けること、失敗や迷い、悩みを越えながらそこから学び前身続けること。それが美しい青春の姿だと思うのです。

 夢を追う途上で友達に出会うでしょう。その友達は、あなたの夢を共有する人かもしれない。励まし支えてくれる人かもしれない。或いはあなたがその友達かもしれない。友達の夢を励まし、支えることも、そしてかけがえのない力の泉になることも、また、そこに向かって努力する価値のある尊い夢だと思います。たくさんの夢が生まれ、たくさんの夢が共有され、たくさんの夢が実現しますように!

 この「夢追人」の誕生のきっかけになったのは、2004年アテネで開催されたオリンピックでした。そこには、オリンピック出場とメダル獲得を目指して青春をかけた伊調千春という一人の若者がいました。彼女は、東京で通っていた大学を辞めて中京女子大学に入学しなおしました。その後、千春が出会ったのは、バレーボール選手としての夢を度重なる怪我によって挫折し、失望の中で苦しんでいた不二美由華という同級生でした。

 由華は、千春と出会うことによって、また、大きな不安とストレスに苦しむ千春を支えることによって失意のどん底から抜け出しました。由華が苦しんでいた時は、千春はいつもそばにいて励まし続けました。そんな千春がオリンピックの出場をかけての戦いに疲れ諦めかけていたとき、叱咤激励して、再び勇気をもたせたのは由華でした。オリンピック期間中、選手村から出られない千春から毎日、由華に電話がかけられ、由華の声に励まされ、彼女は試合に臨みました。決勝で惜しくも破れて悔しさと失望でこわばってしまった千春は、深夜3時に由華の胸に飛び込んだとき、はじめて涙をながすことができました。そして、その涙で吹っ切れて再び北京を目指すことを決意しました。

 夢追人は、この二人の友情が与えた感動を元に生まれました。すべての人が様々な形で、由華や千春のように夢を追い続けることができると思います。そして、かけがえのない友情を手にすることができると思います。心からそうしたいと、最初の一歩を踏み出すなら!!

平成17年3月 監修 谷岡郁子

(丹羽一臣)

◇関連サイト
・[ニコニコ動画]至学館高等学校校歌「夢追人」 - ニコニコニュースちゃんねる
http://www.nicovideo.jp/watch/1312358971
至学館高等学校 - 公式サイト
http://www.shigakukan-h.ed.jp/
・[ニコニコチャンネル]ニコニコニュースちゃんねる
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch2525

至学館高等学校校歌「夢追人」