タヌキ

人間社会では親愛・友愛などを示す挨拶や愛情表現として「キス」をするが、動物たちも同じように愛情表現としてキスをするがあるそう。ツイッター上では、狸がキスをする場面をとらえた写真が話題になっている。


■狸のキスシーンを目撃

話題となっているのは、ツイッターユーザー・丹下左膳さんが4日に投稿した写真だ。

丹下左膳さんは、「フォロワーの9割くらいが体験した事が無さそうな体験」という人気のハッシュタグを付けて、「逆に言うと、1割くらいが体験していそうな体験なのか。難しいな…」とつぶやきつつ、狸がキスをしている写真を2枚投稿。

大変珍しい経験と思われるため、「狸さんのキスシーンを目撃!  とか?」「1割くらいはいるよね?」と、戸惑いつつフォロワーに呼びかけている。しらべぇ編集部は、公開されたキスをする狸の写真について、丹下左膳さんに詳しい話を聞いてみた。


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■東山動植物園で撮影

丹下左膳さんによると、この写真は愛知県名古屋市にある東山動植物園で撮影したものだという。東山動植物園は、1937年に古屋市の東山公園内に開園した市営動植物園で、約60ヘクタールの広大な敷地に動物園植物園、遊園地、展望タワーの東山スカイタワーが併設されている。

1984年には、多摩動物公園と平川動物公園とともに日本で初めてコアラが来園した歴史があり、コアラのいる動物園としも有名で、現在は約450種の動物が飼育されている。

■20頭以上ものホンドタヌキが…

タヌキ

東山動植物園には20頭以上ものホンドタヌキがいるそうで、キスだけでなく喧嘩する姿もしばしば見かけるのだとか。仲の良いつがいも多いそうで、東山動植物園に通っていれば、今回のような仲睦まじい光景を目にするのはそこまで珍しいことではないそうだ。

写真を撮るうえでは、「自分が心から好きだとか、興味深いと思う被写体を撮るようにしている」という丹下左膳さん。

好きな被写体をじっくり観察して、「何を考えているのだろう」「今何をしたいのだろう」といったことを考え、「相手を把握してシャッターチャンスを掴むようにしている」と撮影する上でのこだわりを明かしていた。


■周りの人への配慮も忘れずに

また丹下左膳さんは、「写真撮りたさに道を外れないようにしたいと思っている」とも語っており、コロナ禍ということで、現在は県内の動物園しか行っていないという。

写真撮影に熱中しすぎて他の来園者の迷惑にならないよう、長時間粘ってシャッターチャンスを待つような場合には、なるべく見る人の少ない獣舎や広い獣舎を選んで撮るようにしているなど、工夫しているそうだ。


■絶対にフラッシュを焚かない

取材の最後には、「あと、これは気を付ける以前の常識かも知れませんが…」「動物に向かって絶対にフラッシュを焚かないこと」を徹底しているとも話していた丹下左膳さん。

愛用しているカメラはソニーのα99iiで、フラッシュが無い機体のため心配ないが、「たまにスマホを使うときなどは確認」しているそうで、動物のみならず周りの人への配慮も忘れない素敵な人柄であった。

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(取材・文/しらべぇ編集部・中島隼貴

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