TVアニメ『けものフレンズ2』のEDテーマ「星をつなげて」などで知られる、声優の八木ましろ菅まどかによるユニット、Gothic×Luck。彼女たちが待望の2nd EP『おやすみ おはよ』を完成させた。UNISON SQUARE GARDEN田淵智也ボカロP瀬名航らが楽曲提供、さらにはマンガ家の森下suuがジャケットイラストを描き下ろしたほか初の作詞提供を行うなど、作家陣も非常に豪華だが、何より素晴らしいのが彼女たちの繊細かつ表現豊かな歌声。“夢の中の物語”をコンセプトに制作された本作にかけた想いについて、二人に話を聞いた。

【動画】Gothic×Luck - セカンドEP 『おやすみ おはよ』 Teaser


自分磨き、配信ライブ、ラジオ番組――Gothic×Luckの近況報告
――Gothic×Luckとして新作をリリースするのは久々になります。その間、世の中的にも大きな変化がありましたが、お二人はどんな時間を過ごしていましたか?

まどか 思うように活動できなかったこともありましたけど、今回のCDを出すまでに自分たちを磨く時間をもらえたと思っています。私は今後もずっと音楽に携わっていきたいので、今は大学で音楽の勉強をしていて。そこで学んだことによって、今までとは違う視点でゴクラクの新曲にも向き合うことができましたし、個人的にも成長できたと思います。

――大学ではどんなことを学んでいるのですか?

 歌をやっていきたいので、歌を中心に勉強しています。周りに上手な方がたくさんいるので、新しい刺激をたくさんもらえて、すごく楽しいです! 作詞作曲の授業もあるので頑張っているんですけど、全然できなくて(笑)。最近ようやくDTMでギターの音を打ち込めるようになったんですけど……。

――充分本格的じゃないですか。八木さんはいかがですか?

八木ましろ 今回の新作は去年の秋にリリース予定だったのが、色々な事情が重なって延期になってしまって。コロナの影響でGothic×Luckの活動が思うようにできない状況だったんですけど、そのなかでも、去年の12月には初めての無観客ライブ(“Gothic×Luck online LIVE ~オリオンの輝き~”)を開催したり、Gothic×Luckとして新しい挑戦ができました。個人としては、私はゲームが好きなので実況配信をやっているんですけど、そこでファンの方とコミュニケーションをとったり、トーク力を磨くことができて。他にも、自分の歌唱力や表現力を高めるために、今まであまり聴いたことのない音楽も聴いたり、個人でボイストレーニングを受けたり、この新作に向けて力を蓄えてきました。

――どんな音楽を新しく聴くようになったのですか?

八木 私は好きなボカロの曲ばかり聴いていたんです。でも、やっぱり人間にしかできない表現もあるので、それを勉強しようと思って、ボカロを一旦封印して、人間の曲……っていう言い方も変ですけど(笑)、人が歌っている流行りの曲をかたっぱしから聴いてみて。そのなかで、YOASOBIさんや、ずっと真夜中でいいのに。さん、ヨルシカさんといった、女性の方が歌っている楽曲をよく聴くようになりました。あとは母の影響で、中森明菜さんや山口百恵さんの曲もよく聴いています。

――YOASOBIAyaseさんやヨルシカn-bunaさんはボカロPでもありますものね。お二人で音楽談義をすることもあるのでは?

 たまにおすすめの曲を教えあったりはします。こないだは、二人ともyamaさんにハマっているので、「yamaさんのこの曲いいよね」っていう話をして。

八木 菅ちゃんがyamaさんの「クリーム」をすすめてくれて、私は「a.m.3:21」という曲をおすすめして。

 でも、基本的に二人とも聴いている音楽が違っていて、私は逆にボカロにあまり触れたことがなかったので、最近はボカロ曲も聴くようになりました。

――お互いに教えあったらちょうど良さそうですね。また、Gothic×Luckとしては、この4月よりラジオの冠番組「Gothic×LuckのGothic×Radio」が、文化放送超!A&G+でスタートしました。

八木 私たちは今まで映像ありきで何かしらをお届けすることが多かったので、今回の番組も一応簡易映像がついてはいますが、初のラジオ番組ということでできるだけ音だけを聴いている方にも状況が把握できるよう、ちゃんと言語化することを目標に二人で頑張っていて。

 なので勉強になることがたくさんあります! 毎回、その日の収録を踏まえて、「次はもっと面白くしたいよね」とか、「こういうことしたいよね」っていうのを二人で話し合って。自分たちの成長に繋がる感覚があるし、毎回楽しくなっていってるので、ぜひたくさんの方に聴いていただいて、ゴクラクのことをもっと知っていただきたいです。

――これまでの放送で印象に残っていることは?

 第1回の放送で、初めてビリビリペンを経験したんですよ。私的にはそれがすごく憧れで。

――ビリビリペンが憧れだったんですか?(笑)。

 そういうのはテレビで見る世界のものだったから、「これを私ができるんだ……!」ってすごく嬉しくて(笑)。ドキドキワクワクしながらやりました。

八木 企画でペンが7本ぐらい用意されていて、そのうちの一本だけがビリビリしないペン、残りは全部ビリビリするペンだったんです。それでどっちがビリビリしないペンを引けるか、という競争をして。

 楽しかったね。

八木 私も楽しかったけど、菅ちゃんはすごく楽しそうだった(笑)。

 めちゃめちゃ叫びまくってたよね。

八木 (菅のことを見て)すごくうるさいんですよ(笑)。私が押すときにも、そのタイミングに合わせて「ワーッ!」って叫ぶんです。「ちょっと待って、反応するのは私だから」っていう(笑)。

 見てるだけで「ワーッ!」って声が出ちゃうんですよね(笑)。恥ずかしい。

――たしかに今お話している感じからも、菅さんは反応が大きいであろう雰囲気が伝わってきます。

八木 彼女はGothic×Luckのリアクション担当です(笑)。

――そうなると、八木さんはお姉さん担当ですかね。

 そうなんです。しっかりしてるんですよ、本当に。

八木 年上だからね。

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『おやすみ おはよ』が誘う、希望の予感に満ちたユメゴコチの世界
――待望の新作となる今回のEP『おやすみ おはよ』は、“夢の中の物語”をコンセプトにした作品らしいですね。

八木 Gothic×Luckは、作品の視聴者が楽曲を聴いたときに、その作品の中に誘う、夢の中に連れて行く案内人のような立場として歌いたい、という想いがあるんです。そういう意味もあって『おやすみ おはよ』というタイトルになりました。

――ちなみにお二人は普段、眠っているときに夢を見るタイプですか?

八木 私は結構頻繁に見ます。昔から寝つきが悪くて、眠りも浅いんですけど、夢って基本的に眠りが浅いときに見るものと言われているじゃないですか。だからすごく色んな夢を見ます。いい夢は起きてから5分ぐらいまでしか覚えていないので、覚えているのは悪夢ばかりなんですけど(笑)。

 私も夢は見るほうです。こないだも、今回のEPに収録している「ミチシルベ」のMV撮影をさせていただいたんですけど、その撮影の前々日ぐらいに、二人で撮影現場に走っていく夢を見て。でも、なぜか二人ともチャイナ服を着ていて、髪型も団子結びにしていて、全然よくわからない中華風の場所に入っていくんです。なので「こんな撮影になるのかな?」と思っていたんですが、結果素晴らしいMVになってありがたかったです(笑)。

――きっと撮影が楽しみだったんでしょうね。中華っぽい要素がどこから出てきたのかは謎ですが(笑)。

八木 テレビか何かで観たのかな?

 わかんない。渋谷の角を曲がったら、中華の世界になってた(笑)。すごくリアルで、今でもどこかに存在してるんじゃないかって思います。

――ここからは新作について詳しく聞いていきます。今作の冒頭には菅さんの「おやすみ」、最後には八木さんの「おはよう」という声が入っていて、作品全体が夢の中であるかのような演出になっていますね。

八木 二人とも「おやすみ」と「おはよう」のどちらも録って、選んでいただきました。

 しかも色んなパターンを試させていただいて。ちょっと眠そうな「おはよう」とか、誰かに訴えかけるような「おはよう」とか。

八木 後半ではお互いがお互いに対してディレクションし合ったんです。「大好きな人に向けるみたいに『おやすみ』って言って」とか(笑)。

 最初と最後にこの声が入ることによって、EP全体のストーリー性ができました。でも、1曲目を聴こうと思ったら急に「おやすみ」と言われちゃうので、きっと聴いてくださる人は驚くだろうなと思います(笑)。

――声優としても活躍しているお二人ならではの取り組みですね。その「おやすみ」の言葉に続く最初の楽曲が「小さな予感」。1曲目に相応しい、新しい始まりを予感させる華やかなアップチューン。

八木 私はこの曲が一番歌いやすくて、楽しく歌うことができました。明るくて、疾走感があって、夢が始まる段階の歌なので、キラキラ感を大切にして。初めて聴いたときに青春っぽいなと思ったので、青春を追いかけるイメージで歌いました。

――自分自身の青春時代を思い出したりもしたのでは?

八木 でも、私、高校時代は勉強ぐらいしかしてなかったので、そんなに遊んだ記憶がなくて(笑)。だからこそ、マンガとかの世界で描かれるようなキラキラした青春像が私の中にあるので、そのキラキラ感、ワクワク感を歌で表現しました。

――ある種の憧れを表現したわけですね。菅さんはいかがですか?

 私もレコーディングのときは、夢を持って踏み出し始めた頃の自分とか、青春時代、過去の自分と照らし合わせて歌わせていただきました。なので自然とキラキラした、希望に満ちた目で歌えたと思います(笑)。それと後半にある“空に手を伸ばし 掴もう”や“さあ行こう”という歌詞のところは、聴いてくれる人の背中をそっと押せるような力強さも入れるようにしました。

八木 これからもずっと新しい“予感”を見つけながら夢を追いかけていきたい、私たちの気持ちも込められた曲になります。

――2曲目の「ユメゴコチ進展系!」は、田淵智也さんが作詞・作曲を担当。田淵さんはご自身が主催するイベント“アニソン派!”でGothic×Luckの楽曲「星をつなげて」を絶賛されていました。

 そのご縁で田淵さんがプロデュースされているDIALOGUE+さんのライブイベント(“DIALOGUE+JAM”)に呼んでいただいて、サプライズゲストで「星をつなげて」を一緒に歌わせていただいたことがあって。そこで田淵さんにご挨拶しに行ったときに、二人で「私たち、田淵さんに曲を書いていただきたいんです!」って直接お願いしたら、なんとなんと快く引き受けてくださったんです。その後、本当に曲を作ってくださったので、二人でぶったまげてしまって(笑)。

八木 まさか本当に曲を作っていただけるとは思っていなかったので、しかもこんなに素敵な曲を作ってくださって。

――田淵さんらしい、賑やかでポジティブな楽曲ですよね。テーマパーク感があると言いますか。

 私も田淵さんの描いたこの夢の中に入りたいぐらいです! 夢の中って結構ごちゃごちゃしているイメージがあるんですけど、この曲ではそれがすごく表現されている気がして。たくさんの音が入ってるけど、それがギュッと一つにまとまっていて、そこに私たちの声を乗せられるのが嬉しかったし、どうやったらこの世界観を崩さないように歌えるかを考えて……でも、レコーディングのときは結局全力で楽しく歌いました(笑)。

八木 それと曲の中にセリフが入っているのはGothic×Luckとしては初めてだったので、表情豊かに歌うことができて、本当に「楽しい」に全振りでした。あと、私はこの曲で初めてラップっぽいことにも挑戦して。その早口なパートでも、しっかりと楽しさの表現を届けられるように歌わせていただきました。

 「ユメゴコチ進展系!」という曲名もすごく素敵な響きだなと思って。サビがこの言葉から始まるのも好きだし、歌詞にある“手と手をぎゅむっと繋いで”っていうフレーズもすごく好きです。

八木 かわいいよね。今までのGothic×Luckのイメージも引き継ぎつつ、新しいGothic×Luckが見える曲になったと思います。

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大人でも子供でもない、ゴクラクが表現する女子の繊細な心象風景
――続いての「棘かくし」は、可憐かつアンニュイな雰囲気。この曲の作詞をしたのは、本作の通常盤ジャケットのイラストを手がけた漫画家の森下suu先生ですが、これはどのような経緯で?

八木 私が森下suu先生の大ファンで、そのことをスタッフさんにお話したのがきっかけで、ご縁を繋いでくださったんです。ジャケットのイラストは私たちをイメージして描き下ろしてくださったのですが、まさかそれに加えて歌詞まで書いてくださるとは思っていなかったので、とにかく嬉しくて。言葉が抽象的というか、suu先生の世界観も感じられるし、少女マンガ家さんだからこそ、女の子の気持ちが如実に描かれている歌詞だなと思いました。

 私が好きなのは、“昨日のごめん 昨日はごめんね”を二人で分け合って歌っているところ。私としいちゃん(八木)が会話している雰囲気もあったりして。“今はどっちが やさしく聞こえる?”も、この一文だけで情景が思い浮かぶところがすごいなと思ったし、歌詞が素晴らしすぎて、そこにどんな声を乗せていくべきかたくさん悩みましたが、自分を出して歌えたと思います。

――八木さんは森下先生の作品のどんなところに魅力を感じるのですか?

八木 森下suu先生はユニットでマンガを描いてらっしゃる方で、作品の幅がすごく広くて、作品ごとに全然作風が違うし、絵柄も作品によって印象が変わるんです。「本当に同じ人が描いているのかな?」と思うぐらいレパートリーの幅がすごいんです。しかも毎回新しい作品を読むたびに、「マンガでこんな表現ができるんだ!」って驚かされることが多くて。特に今連載している「ゆびさきと恋々」というマンガは、登場人物の心情を言葉だけでない部分でも表現していて、マンガからなぜか空気感と間が伝わってくる、不思議な感覚の作品で。ぜひ皆さんに読んでいただきたいです。

――そういった絶妙な空気感は、この曲にも表れているのかなと思いました。二人で歌うことによって意味が生まれるような歌詞にもなっていて。

 二人の声が重なり合うところ、なんとなくですが以前より綺麗になった気がしています。特に落ちサビなどは二人とも心がけて歌いました。

八木 この曲に関しては、レコーディング前から、お互いがソロで歌った音源を送りあって、二人の歌声をすり合わせていったんです。相手がどんな歌声で歌っているのかを研究して、よりいいなと感じたほうの歌い方に寄り添うように歌うようにして。そこからレコーディング当日にディレクションもしていただいたので、すごくいい感じに歌えたと思います。

――ジャケットのイラストと合わせて聴くことで、より世界観に浸れるような曲だと感じました。

 この曲、実はリリックビデオも作っていただいていて。森下先生にも協力していただいて、ジャケットのイラストを描いている過程の映像がMVの中に使われているんです。それがすごくエモいので、ぜひ観てほしいです!

――ちなみに今回はイラストも衣装も制服風なので、その意味で少女性みたいなテーマもなんとなく感じたのですが。

 意識はしてなかったですけど、繋がる部分もあるのかなって思います。衣装をデザインしてくださった森下さんは流石だなあと思いました。

八木 今回の衣装は、森下先生のイラストを元にデザインしていただいたんです。

――今までの衣装はゴシック風が多かったですが、制服風の衣装はいかがでしたか?

 めちゃくちゃ好きです! (高校を)卒業してからまた制服を着られたのがすごく嬉しくて。まだ(卒業から)そんなに経ってませんけど(笑)。

八木 私は学生時代ずっとブレザーだったので、セーラー服を着るのが初めてで、新鮮でした。(アーティスト写真では)私は髪を二つ結びにしているので、幼い印象を受けると思うんですけど、私のほうが膝枕をしてあげているっていう(笑)。

 撮影のときは、ずっとくっついていた気がします(笑)。

――そして4曲目の「夢の中のストーリー」は、配信シングル「桜てのひら」に続いて井上トモノリさんが書き下ろした、渋谷系を彷彿させるかわいらしいポップチューン。

 「桜てのひら」とはまた全然違った、「夢の中のストーリー」という曲名通りの楽曲で、かわいらしいなかにも切なさやメッセージ性の強い部分があったりして。誰でも「この夢がずっと続けばいいのに!」と思っていても、「わー!ここで目が覚めちゃった……」って思うことがあると思うので、そういう気持ちも思い出しつつ、キュンキュンするような曲だと思います。

八木 この曲は、1番のBメロはほぼ菅ちゃんが歌っているんですけど、“キラキラ降り注ぐ光”のところだけ私が歌っていて、2番ではそれが逆になっているんです。その“キラキラ降り注ぐ光”のところに菅ちゃんのささやき声が入っていたりして。あと、サビの“終わってしまわないように”とか“おやすみ今日もまた”のところも、歌声の間に自分たちのささやき声が混ざっていて、夢の中の幻想的でほわっとした雰囲気を表現しているのがすごく好きです。

――まさにドリーミーな雰囲気が演出されていますが、加えてお二人の歌声の胸キュン感がすごいなと思って。

 “乙女”になって歌いました(笑)。「夢の中でしか会えないのか……」とか、すごくキュンキュンする気持ちで歌わせていただいて。夢の中に知っている人が出てくると、別に普段は何も思っていなくても、意識しちゃうことがあると思うんですよ。自分的には、Dメロの“次の朝が来て ナガイユメだと気が付いた”のところは溜めて歌うようにしてみたり、歌詞を表現できる様に頑張りました。

八木 この曲には“逢いたい”という言葉がたくさん出てくるんですけど、自分がその人に夢の中で会いたいのではなくて、その人の方も私に会いたいって思ってくれたらいいなっていう気持ちも描かれていて。たしか平安時代の考え方だったと思うんですけど、夢で好きな人が出てきたら、それは相手が自分に会いたがっているっていう考え方があって。そういうことも胸に留めながら歌いました。

――続いての楽曲「天国の踊り場」は、ボカロPとしても知られる瀬名航さんが提供したナンバー。ポップで浮遊感があるけど、胸を締め付けられるような切なさもあって、個人的に今回のEPで一番好きな曲です。

 この曲は音源だけのデモを聴いた段階で綺麗な曲と思ったんですけど、その後に歌詞と仮歌が入ったものをいただいて聴いたら涙が止まらなくて。きっとこの歌詞は、聴く人によって色々な思い出とか誰かのことが思い浮かぶと思うんです。私も、自分の昔のことを思い出しながらレコーディングしたので、感情を自然に乗せることができました。でも、悲しさだけじゃなくて、最後には前向きになれる曲なので、そこも素敵だなって思います。

八木 他の曲は結構前を向いていることが多いのに対して、この曲は後ろを振り返って、そこからまた歩いて行こうと思わせてくれるところがあって。歌詞に“子どもじゃないから”という一文があるんですけど、私には強がっているように聞こえて。「大人にならなくてはいけない」って自分に言い聞かせているように聞こえるんです。例え自分が弱くても、辛いことを乗り越えていけなかったとしても、「大丈夫だよ」って優しく背中を押してくれるような曲だと思います。

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念願の初ツアーと、その先に広がるさらに大きな夢に向けて
――そして本作の最後の楽曲となる「ミチシルベ」。華やかさのなかにも力強い決意を感じさせる、ミディアムテンポのエモーショナルな一曲です。

 これは私たちゴクラクの今を物語っているような曲です。デビューしたことで1つの夢は叶えられましたけど、ゴクラクとしてこれからも新しい夢に向けて頑張るぞ!という気持ちを込めていて。応援してくださっているファンの皆さんと一緒に頑張っていきたい気持ちも込めて歌わせていただきました。

八木 「これからも私たち二人で進んで行こう!」っていう気持ちも込めたし、ファンの人に向けて「一緒に進んで行こう」という気持ちも込めたし、本当に色んな気持ちを込めて歌った曲で。応援してくださる方がいるからこそ、今の私たちがいるので、私たちの道しるべはファンの皆さんという意味もあるし、逆に私たちが道しるべとして、この曲を聴いてくださった人に勇気を与えられたら、夢を追いかけるきっかけや背中を押すことができたらいいなと思います。

――ファンへの気持ちは特に強く感じられました。この先に広がる無限の可能性も感じさせる、EPの終わりを飾るに相応しい楽曲ですね。

八木 「ミチシルベ」で皆さんも自分の中にしまいかけた夢や気持ちに気づいてもらって、私たちと一緒に、また新しい夢を追いかけていけたらといいなと思って。この曲のMVは、夕日が落ちるところから朝日が昇るまでを、色んな場所に移動しながら16時間かけて撮ったので、この曲は特に思い入れが強いです。

――今回のEPは待った甲斐ありの力作になりましたが、完成した今の実感はいかがですか?

 前作のEPは初めての経験ばかりだったので、とにかく一生懸命頑張ったっていう印象が強いんですけど、そこからさらに色々な経験をさせていただいたので、今回のEPではより自分たちの表現を歌に乗せることができたし、レコーディングのときに歌い方を提案したり、自分たちで作っていけた部分も多くなったと思っていて。私たちは色んな場所で「期待していてほしいです!」って言ってるんですけど、その期待を裏切らないものになったと思います。悔いはありません!

八木 このEPは私たちにとっても、新作をずっと楽しみにしてくださっていたファンの方にとっても、満を持しての作品で。私たちも時間ができた分、自分の中で練ったり、どうしたら皆さんに私たちの気持ちを受け取ってもらえるか、二人で試行錯誤しながら、スタッフさんの助けも借りて形となった作品なので、胸を張ってお届けできる作品です!菅ちゃんの言う通り、もっと期待してくださっても大丈夫!と言えるぐらいなので、もしこの記事を読んで初めてGothic×Luckを知ってくださった方も、今回のEPを1曲でも聴いてくれたら嬉しいです。ぜひ聴いてください!

 そしてMVも観てください!(笑)。

――さらに今夏には、初のライブツアー“Gothic×Luck ユメノナカノセカイ LIVE TOUR 2021”を開催予定ですが、どんなツアーになりそうですか?

 今まで関東でしかライブをやったことがないので、それ以外の地域に行くこと自体が初めてなんです。なので新しいファンの方に出会える機会にもなると思いますし、そういう方に私たちの魅力を最大限伝えられるようなライブにしたくて。ツアーは私たちの夢の1つで、ここからさらに大きな夢に向かって行く第一歩でもあると思うので、今から気合いが入りまくっています。今までのライブに来てくださった方にも、ゴクラクの新しい一面を今回のCDと一緒に見せていくので、ぜひ皆さん楽しみにしていてください。頑張ります!

八木 遠方から応援してくださってる方に、「まだ会いに行けていません」というファンレターをいただくこともあるんですけど、そういう方たちに対して私たちは「いつかGothic×Luckのほうから会いに行くから待っててね!」と言っていたんです。それを今回、実現することができるのがすごく嬉しくて。でも、今回は大阪、仙台、東京なので、まずは今回のツアーをしっかりと成功させて、いつか北海道から沖縄まで、ゴクラクで単独ツアーに行きたいです。

 日本縦断!

八木 なので今回のツアーに来られないという地方の方も、まだ待っていてください! そして、もし来られるなら今回のツアーにぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!



抽選で1名様にGothic×Luckのサイン入り色紙をプレゼント!

●応募期間
2021年6月30日(水)~7月7日(水)23:59

●応募方法
1:リスアニ!編集部の公式アカウント(@Lis_Ani)をフォローする
2:該当ツイートをRTする

【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、リスアニ!編集部公式アカウントのダイレクトメールにて後日連絡させていただきます。リスアニ!編集部公式アカウント(@Lis_Ani)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることはできません。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者への譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
・賞品の不具合、破損に関する責任は一切負いかねます。

個人情報の取り扱いについて】
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。

●リリース情報
Gothic×Luck セカンドEP
「おやすみ おはよ」 
6月30日発売

初回限定盤(CD+DVD)】

品番:VIZL-1907
価格:¥4,620(税込)
※撮り下ろし実写ジャケット

<CD>
1 小さな予感
作詞:Cocoro. 作曲:堤功太 編曲:佐藤厚仁
2 ユメゴコチ進展系!
作詞/作曲:田淵智也 編曲:Akki
3 棘かくし
作詞:森下suu 作曲:中村”tono”僚, Pieru 編曲:Pieru
4 夢の中のストーリー
作詞/作曲:井上トモノリ 編曲:大沢圭一
5 天国の踊り場
作詞/作曲/編曲:瀬名航
6 ミチシルべ
作詞/作曲/編曲:玉木千尋

<DVD>
Gothic×Luck online LIVE ~オリオンの輝き~」2020.12.11

【通常盤(CD)】

品番:VICL-65510
価格:¥2,970(税込)
※森下suu描き下ろしイラストジャケット

●ライブ情報
Gothic×Luck ユメノナカノセカイ LIVE TOUR 2021」
出演アーティスト:Gothic×Luck

【大阪】7月31日(土)会場:大阪府 心斎橋SUNHALL
OPEN/16:30|START/17:00

【仙台】8月7日(土)会場:宮城県 仙台GIGS
OPEN/16:00|START/17:00

【東京】8月21日(土)会場:東京都 SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
昼公演 OPEN/13:00 START/14:00
夜公演 OPEN/17:30 START/18:30

チケット情報
大阪公演チケット情報
前売り券:4,000円(入場整理番号・税込)
当日券:4,500円(入場整理番号・税込)

仙台・東京公演チケット情報
前売り券:4,000円(指定席・税込)
当日券:4,500円(指定席・税込)

※各公演、入場時にドリンク代別途 600円必要

・CD封入抽選先行
2021年6月30日(水)10:00~7月6日(火)23:59

イープラス先着先行
2021年7月7日(水)10:00~7月12日(月)9:59

公演に関するお問い合せ
ウドー音楽事務所:03-3402-5999(火・金 正午〜14:00)

Gothic×Luckプロフィール>
八木ましろ(左)と菅まどか(右)による声優デュオユニット。
Gothic(幻想的)とLuck(運)を組み合わせた造語[ゴシックラック※略称ゴクラク]が語源となっている。
TVアニメ『けものフレンズ2』のエンディングテーマ「星をつなげて」でアーティストデビューを果たし、2019年3月に1st EP「Starry Story EP」でメジャーデビュー。
メジャーデビューわずか5ヶ月という異例の早さで日本最大級のアニソンライブイベント「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」@さいたまスーパーアリーナに出演を果たす。
声優アーティストとして多方面で活躍中。

©Gothic×Luck

関連リンク
Gothic×Luckオフィシャルサイト
https://gclk.jp/

「おやすみ おはよ」配信中
https://jvcmusic.lnk.to/oyasumiohayo
リスアニ!

掲載:M-ON! Press