「要人」と呼ばれる人物が車で移動する際には警護車が安全を確保するのが一般的だ。これは世界のどの国でも同じだが、日本と中国とでは警護の仕方にいくらかの違いがあるようだ。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本の要人がどのように車で移動しているかを紹介する動画を配信した。「道路を封鎖せず、関係者が微笑みを浮かべているなんて、中国ではあり得ない」と伝えている。

 動画では、政府高官と思われる要人を乗せた車列が東京都内を走行中の様子を紹介している。車のルーフに赤色灯を設置した車を先頭に、黒塗りの車がずらっと並んで走っており、高速道路へ入る際には車の窓から身を乗り出しつつ、自転車に乗っている人に手振りで減速を促している様子が映っている。その表情を見ると申し訳なさそうな微笑みを浮かべており、態度は比較的低姿勢だと言えるだろう。

 一般道路でも同様で、車列に一般車が割り込むことがないよう脇道から入ろうとする車に停止を促しているが、その方法は威圧的ではなく、手振りやホイッスルを使って停止をお願いしている。

 これは、中国の政府高官が車移動する時とは大きく異なっている。中国では、政府高官が通過予定の各交差点警察官を配置し、車列通過時には完全に道路を封鎖してしまうので、日本のように車から手振りやホイッスル一般車両の停止や減速をお願いするということはまずあり得ない。道路を封鎖する警察官も有無を言わせぬ高圧的な態度が特徴だ。

 これを見た中国のネットユーザーからは「確かにとても礼儀正しい」、「これなら怒る気もしなくなる」などのコメントが寄せられた。要人の安全確保という主な任務に変わりはないが、その方法や態度はずいぶん違うと感じたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

これが日本なのか! 「要人の警護」を見て感じた「中国との違い」=中国