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「猫に九生あり」ということわざがあるが、ギリシャで保護された一本足の猫が、最新の3Dプリンタの技術を用いた義足の力で新たな人生を歩み出した。『Inside Edition』などが伝えている。

この猫の名前は“ペルセウスPerseus)”という。ペルセウスは昨年、ギリシャの都市ラリサにある動物病院で保護された。気の毒なことに発見された当時、ひどい怪我をしており前足1本、後ろ足2本を失っていたのだ。怪我の原因は明らかになっていないが、車と衝突したか、車のエンジンに巻き込まれてしまったのではないかと考えられている。

獣医のソフィア・ゾイさん(Sofia Zoi)はペルセウスをなんとかして助けたいと考えた。そこでデザイナーやエンジニアと協力し、最新の技術を用いた治療を施すことを決めた。

こうしてペルセウスのための義足が出来上がった。この義足はチタンとプラスチックを原料としており、3Dプリンタの技術を用いて作られた。まさに最新技術の賜物である。ペルセウスはひとたび義足を着用すると、文字通り新たな世界へと一歩を踏み出した。

「ほんの数十秒で、ペルセウスはまるで元から3本の足を持っていたかのように動き出したのよ。あっという間に何の問題もなく、義足に慣れてくれたの。」

そのように語るゾイさんだが、「ペルセウスを飼いたい」という多くの申し出がある一方で愛着が湧いてきているそうだ。

ペルセウスを誰かに引き取ってもらいたいかどうか、自分でもよく分からないの。ペルセウスはこの病院に喜びをもたらしてくれたからね。」

ちなみにペルセウスという名前は、古代ギリシャ神話で怪物メデューサを倒した英雄ペルセウスに由来する。猫のペルセウスも、我々に技術の進歩に対する新たな希望をもたらしてくれたヒーローと言えるだろう。

画像は『The Animal Reader 2021年7月15日公開 YouTube「Perseus the cat gets three new high-tech prosthetic legs in Greece」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 May)

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