あまりの恐ろしさに本気で慄いてしまった。

はぁ~やだなぁ~、怖いなぁ~。ゲームって、楽しむために作られた娯楽なんだけど、時にはその娯楽が恐ろしい牙を剥くことがある。楽しい時間が、一瞬でトラウマになっちゃうってんだから、こんなに怖いことはない。

ゲームをやっていて心に刻まれてしまった、トラウマ。そのトラウマについての話を、今日は紹介していきたい。ちょうどクソ暑い時期だし。(文:松本ミゾレ)

オープンワールド系ゲーム「指示されないと何もできない」と楽しめない人々の声

みんな覚えはあるよね?

先日、ガールズちゃんねる「ゲームのトラウマ」というトピックが爆誕していた。ドキドキしながらクリックすると、本文には「(ゲームのトラウマ)ありますか? 私は『逆転裁判』のちなみが本当に怖かったです」の一文。あー、アイツかな? たしかに恐ろしいキャラクターだった。

トピックには、実に様々な「ゲームのトラウマ」が書き込まれている。ちょっと引用させていただこう。

「初代プレステの起動音」
「『クロックタワー2』子供の頃やってトラウマになった」
「『ゼノギアス』のソイレントシステム
「『SIREN』最初から終わりまでひたすら怖すぎた。設定もストーリーも屍人のデザインも全てトラウマ
「『クロックタワー3』の硫酸男。小学生の頃にあの硫酸風呂を見てトラウマになった。今でもちょっと怖い」

と、こんな感じで、該当タイトルを遊んだことのあるひとなら「あ~分かる」となっちゃう事例ばっかりだと思う。

僕は、中でも硫酸男がホントしんどかった。このゲームが出た当時に付き合ってた女の子がソフトを家に持ってきて、そのプレイする様子を観たんだけども、母子を硫酸風呂に入れて殺害するという鬼畜が過ぎる所業を、硫酸男が披露。

その際の母子の迫真の演技も相まって、すっかり腰が抜けてしまったことを、昨日のように覚えている。

え?「ゼノギアスソイレントシステムについて話をしろ」ですって? いえ、私は遠慮しておきます。でも『ゼノギアス』に関しては、一番キツかったのは終盤のハマーとの再会かなぁ……ホントに戦いたくなかった。

僕が本当に恐ろしかったゲーム、FF6

最後に、僕自身がトラウマになっているゲームを挙げてみたい。それが『ファイナルファンタジーVI』である。なんで『FF6』みたいな名作でトラウマ? って話なんだけど、その理由はシャドウ関連のイベントだ。

仲間にしたシャドウをパーティに入れて宿屋に泊まると、25%の確率で「シャドウの悪夢」なるイベントが発生する。

このイベントで描かれるのは、シャドウが忘れたがっている過去だ。重傷を負って覚悟を決めた相棒のビリーから「拷問される前に楽に……」と頼まれたのを振り切って、シャドウはその場から逃げ去ってしまう。そして、シャドウはいまでも悪夢の中で、ビリーから「お前が俺を殺した」と責め立てられる。そんな重苦しい内容だ。

問題は、この夢イベントが「一切の前触れなく」発生してしまうこと。僕の場合も、深夜に親の目を盗んでゲームを起動し、シャドウをパーティに入れたまま遊んでいたら、まんまと遭遇してしまった。

突然、重苦しいSEが流れて、いきなり予想だにしなかったシャドウの過去が悪夢として描写され、しかもビリーの恨みつらみの言葉まで覆いかぶさる。初めてこのイベントを見たのは中学1年の頃だったが、あまりの恐ろしさに本気で慄いてしまった。

しかも、翌日学校で「昨日こういう夢をシャドウが!」と言っても、誰一人信じてくれない。ゲームをしていても、そのイベントにはまだ遭遇していなかったのだろう。だから、それが本気で怖かった。僕だけが「シャドウの悪夢」を見たのではないか、と。

今でも、この悪夢のイベントを目撃した真夜中のことを思い出すと、変な汗が出てしまう。それほど唐突で、怖いイベントだった。まさにトラウマである。

ほかに僕が抱いてるゲームのトラウマと言えば、『SIREN』ぐらいかなぁ。勇気を出して購入したものの、あまりに恐ろしくて、序盤も序盤で売っ払ってしまった。『零』シリーズや続編の『SIREN2』は割とすんなりクリアしたけど、初代のあの不気味な雰囲気には耐えられなかった。

最近は、もうクソ暑いし寝苦しいから、たまには過去に遭遇したトラウマゲームのことを思い出し、肝を冷やして眠るのも良いかもしれない。

もしかしたら、今夜あなたの夢枕にはそういうゲームの記憶が、悪夢として蘇ってくれるかも……。

「ゲームのトラウマありますか?」 今でも変な汗が出てしまう、真夜中「FF6」の思い出