匿名掲示板「2ちゃんねる」(以下、2ch)の動きが先週発生した「全サーバーダウン」事件以降、にわかに活気づいている。

現在、2chの姉妹サイト「PINKちゃんねる」には、2chの現管理人とみられるN.T. Technology会長のJim氏との交流掲示板が立ちあげられ、今後の2ch全体の運営方針に関する細かい意見交換が行われている。

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現在までにわかっている情報によると、長年要望が出されつつも都度先送りとされていた「数秒規制」の緩和、そしてこれまで有料だった過去ログを無料公開することが決定したようだ。

またここ数年2chのPV低下に大きな影響を与えてきた、まとめサイトと呼ばれるものへの転載禁止も議論されており、まとめサイトの存在については、Jim氏も快く思っていないようで、今後ユーザー要望次第で多くの板が転載禁止になる様子を見せている。

2chのPVは、広告窓口を担当している「未来検索ブラジル」の公表資料によると、2008年時点で月間58億PVだったのに対し、昨年2013年資料では月間27億PVと6年で半分以下にまでその数を落としている。そしてそれに影響される形で、収益の柱となる広告収益には大きな打撃を与えているようで、今後は過去スレッドの開放による新たな広告の獲得など、様々なことに挑戦しつつ収益モデルの立て直しを目指していくようだ。

ちなみに、2ch問題に詳しい弁護士に今回の一連の騒動について意見を求めたところ、匿名を条件に応じてもらうことができた。

まず、N.T. Technologyが2ch運営権を奪取したという点については、「もともと2chドメイン及び、サーバーの大部分はN.T. Technologyが管理しており、わざわざ奪取というのは少し違うのではないだろうか」という意見。さらに今回の騒動については「一見お家騒動にも見えるが、最近では2chの元管理人といいつつ、実は現役管理人と見られる西村氏と2chの関係を、改めて表立って切り離す目的のパフォーマンスでは?」という意見も。これについてはあくまで憶測だそうだが、2ch管理人には様々な法的リスクがあるそうで、明らかに表立つと多くの責任問題を追求されるそう。

また、一部情報によると、西村氏は現在の住民票を新宿のボロアパートに置き、実際は別のところに居住しているという話もある。何を警戒しそうしているのかは定かではないが、もしかするとユーザーにとって「自由な言論の場」は、管理人にとってはこの上ない「不自由な存在」になっているのかもしれない。

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