中国は国連安保理の常任理事国であることからも分かるとおり、第2次世界大戦の戦勝国だが、実は多くの中国人には「戦勝国」という実感があまりないのだという。

 中国のQ&Aサイト知乎にこのほど、「抗日戦争に勝利したのに、ほとんどの中国人はいまだに侵略されたことが忘れられず、勝者としての感覚がないのはなぜなのか」と問いかけるスレッドが立ち、中国人ネットユーザーが議論を交わした。

 寄せられた回答で比較的多かったのが、「あまりに屈辱的な勝ちだったからさ」とのコメントであり、「勝ち方」の問題だったという意見だった。「損失があまりに大きかったからだ。最後に勝ったとはいえ負けたようなもの。それに、中国が直接、日本を負かしたわけではないし」という意見が見られえた。

 また、「日本が降伏した時点で、中国の国土の大半は、我々が負かした敵の支配下にあったという形の勝利だからね」という声も見られ、いずれも中国は日本に快勝したわけではないため、いまなお侵略されたことが忘れられないのだと強調する声があった。

 しかし、「主に宣伝の問題だと思う。日中関係にも蜜月時代があった」との指摘もあった。過去には日中関係が良好だった時期があったのは確かであり、宣伝や反日教育も大きく関係していることは否定できないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人の疑問「抗日戦争に勝利したのに、なぜ中国人には勝者の感覚がないのか」