日本でも連日猛暑が続くが、アラブ首長国連邦(UAE)は50度もの超猛暑に見舞われており、その上雨がほとんど降らない過酷な状況にある。
そこで登場したのが、ドローンを利用した人工降雨だ。その効果はテキメンで、人工雨が作られたドバイの一部地域では効きすぎて警報まで発令されてしまったようだ。
UNILAD誌によると、UAEはこれまで9つの人工雨プロジェクトに16億5000万円相当の資金を投じてきたという。
英レディング大学が携わっているのもそうしたプロジェクトの1つで、そのやり方はドローンを飛ばして、雲に電撃を食らわせるというもの。すると水滴がくっついて成長。十分に大きくなると、雨粒として降ってくるのだそうだ。
Independent誌の説明によれば、ちょうど「乾燥した髪の毛が櫛にくっつく」のと同じような原理であるという。静電気で下敷きに髪の毛がくっつくのと同じと言った方がピンとくるだろうか?
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ドバイの一部では警報が出るほどの大雨
その効果はかなりのもの。UAEの気象当局が公開した動画では、砂漠に囲まれたドバイの街に本格的な雨が降っている様子を確認できる。また別の動画には、川が出現するほどの土砂降りが映し出されている。一部地域では、警報が発令され、スリップに気をつけるようドライバーに注意が促されていたそうだ。
Dubai is making its own fake enhanced rain to beat 122F heat
なお電撃で雨を降らせる方法は、化学物質がいらないという点でも優れているとのこと。
日本人にはあまり馴染みがないドバイだが、今回の実験のほか、世界で初めてロボコップを導入したり、空飛ぶバイクを実験していたりと、かなり先進的なところであるようだ。
written by hiroching / edited by parumo
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