Fujinaoさん宅の中庭

コロナの影響もあり、ベランダや庭で過ごす時間を楽しむ人が増えています。日刊住まいライターも、そんなひとり。家を建てるときに中庭をつくっておいて本当によかった、と実感しています。

そこで、中庭でどう過ごしているのかを詳しく紹介。家づくりやリフォームを考えている人は、ぜひ参考に!

1年住んで「中庭がある家でよかった」。外遊びが安心、おうちカフェが楽しい

中庭は視線が気にならない完全なプライベート空間

1階リビングとダイニングに面するようにつくった中庭

こちらは札幌市内にある2階建ての筆者宅です。1階のリビング、ダイニングどちらからも出入りできる位置に中庭をつくりました。車が2台駐車できるくらいの小さなスペースですが、シンボルツリーのカエデと小さなツゲの木を植えました。

高い塀で囲まれているので、家の前を通る人の視線を気にする必要がなく、完全なプライベート空間になっています。「プライベートな中庭」は家を建てるときに重視した条件でもありました。家づくりを依頼した地元のハウスメーカー「ケント・ハウス」でも、いちばん人気のあるプランだそうです。

公園に行かなくても外遊びができる貴重なスペース

この家に引っ越してすぐの2020年1月末に札幌ではコロナが流行り始め、1か月後には外出自粛を促す緊急事態宣言が発令されました。その後、子どもたちの小学校は長期間休校になり、公園やスーパーに子どもがいると白い目で見られるような状況に。

雪が積もった中庭

そんなとき、家に中庭があることは大きな癒しとなりました。雪遊びをしたりして、気兼ねなく外の空気を吸うことができる中庭は、子どもたちにとっても、自分にとっても、当時は貴重な気分転換の場所となっていました。

中庭でシャボン玉遊び

春から秋にかけては、縄跳びやちょっとしたボール遊び、シャボン玉などをして遊んでいます。家の中からもよく見えるので、家事をしながら子どもたちを見守ることができ、交通事故や不審者の心配もないので安心です。

また、シンボルツリーのカエデは春先の芽吹き、夏の豊かな緑、秋の紅葉と一年じゅう楽しませてくれます。公園に出かけなくても、庭先で季節の変化を楽しめるのも、中庭の大きな魅力のひとつです。

キッチンもトイレもベッドも近い「簡単アウトドア」を楽しめる

ハンモックをつるした中庭

北海道では、短い夏を楽しむために家の前や駐車場、庭など各家庭の敷地内でよくバーベキューをします。筆者宅も例にもれず、暖かい季節になると中庭で炭火を起こしてバーベキューをしたり、簡易テントを組み立ててキャンプごっこや花火をしたりして楽しんでいます。キッチンもトイレもベッドも近い中庭でのキャンプは、思い立ったらすぐにできる簡単アウトドアとして、子どもも大人もお気に入りです。

札幌市内では、食べ物を求めて住宅街キツネが出てくることがよくあるのですが、そういった心配もしなくてすむのが中庭キャンプのメリットです(キツネのフンにはエキノコックスという寄生虫がいることがあるため、気をつけています)。

「おうちカフェ」を楽しめるのも中庭のメリット

中庭でドリンクを楽しむ

視線が気にならない完全にプライベートな空間なので、「おうちカフェ」を楽しめるのも中庭のメリット。朝、寝グセがそのままの状態でコーヒーを楽しむことも(笑)。また、夏場はプールを出して遊んだり、ハンモックでのんびりしたりすることもよくあります。下着など人に見られたくない洗濯物を干すときも、中庭があってよかったとつくづく感じます。

ライトアップされた中庭

ブラインドは一応ついていますが、使うのは日中、直射日光をさえぎりたいときだけ。夜になってもブラインドは閉めません。大きな窓から中庭が見えるので、一日じゅう開放的な空間を楽しむことができます。

中庭はペットたちの憩いの場としても活躍

中庭で昼寝をする犬

筆者宅には11歳のミニチュアダックスがいます。昔と比べて運動量は落ちていますが、まだ外が大好き。天気がいい日は中庭で昼寝をしたり、日光浴を楽しんだりする姿を見ると、とても心が和みます。首輪やリードをつけず自由に歩き回ることができるので、犬もうれしそうです。たまに次男が飼っているハムスターを散歩させていることもあります。

プライベートが守られた中庭は、思っていた以上に自由度が高く、使い勝手もバツグンです。これから家づくりやリフォームを検討される方の参考になれば幸いです。

●教えてくれた人/Fujinaoさん
整理収納アドバイザー。転勤族の経験から「少ないモノで豊かに暮らす」アイディアと暮らし方を提唱している。個人宅の片づけ実績は300件超。モノの呪縛から解き放たれる魔法のような言葉を載せたインスタが人気を集めている。著書に『片づけの力 私たちは、もっと美しくなれる、部屋も、心も、人生も。』(KADOKAWA刊)がある

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