中国人にとっての日本は「好きでもあり、嫌いでもある国」と言えるようだ。過去の歴史ゆえに反日的な感情がある一方で、日本には中国にない優れた点がいくつもあるためで、特に日本での生活を経験すると、帰国したくなくなる中国人も少なくない。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、「多くの中国人が日本に留まることを選ぶ理由」を紹介する動画を配信した。

 動画では幾つかの理由を紹介しているが、その1つが「サービスの質が極めて良いこと」だ。日本ではコンビニやレストランはもちろんのこと、病院や役所でもとても丁寧で、敬意を持って礼儀正しく接してもらえると称賛した。確かにこうした態度は中国ではあまり見られず、特に中国の役所は対応がかなり高飛車な印象だ。

 また、「物価が安定していて安いこと」も魅力だと伝えた。日本は収入に対して物価が比較的安く、しかもこの20年ほど物価は大きく変わっておらず安定していると指摘している。中国は急速な経済成長に伴い物価も急上昇しており、給料の上昇が物価の上昇幅に追いついていないと感じている人は多い。

 さらに、「病気や入院を心配する必要がない」ことを挙げた。国民皆保険なので通常は医療費の自己負担は3割で済み、高額医療の場合は別に補助制度があると指摘している。中国にも公的な医療保険制度はあるが、日本のように制度が整ってはおらず問題点は多いと言えるだろう。中国の病院では基本的に前払いなので、ある程度のお金がないと適切な医療を受けることができないと言われる。

 ほかにも、治安が良いことや公衆トイレが清潔なこと、四季それぞれの文化があり、時間に正確で、家は小さいながらも住み心地が良く、ビジネスは誠実で、何事も真剣かつ細部にまで配慮を示して行うなどの良さがあると紹介した。コメント欄を見ても、動画の内容に同意する人が多く、日本での生活を経験したことのある人は、やはり日本を離れがたく感じるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の生活を経験すると「帰国したくない」と思ってしまうワケ=中国