22日に行われた東京オリンピックの開幕戦。グループA・第1節のU-24南アフリカ代表戦は、苦しい戦いの中、1-0で勝利を収めた。

中2日での対戦相手は初戦でU-24フランス代表を圧倒し、4-1で勝利したU-24メキシコ代表だ。後半立ち上がりと終盤に2ゴールずつを奪うなど、したたかな戦い方を見せた。

◆連勝でグループステージ突破に近づけるか


南アフリカ戦は、守備を固めてきた相手にボールを保持し攻め込むものの、最後を崩せなかった日本。それでもMF久保建英の一撃で、1-0と勝利した。

チーム内に新型コロナウイルス感染者が出て、満足いく調整ができなかった南アフリカとしては引き分けられればOKという戦い方だった。5バックで中を固めたことで、日本の2列目をフリーにさせず、決定機をあまり作らせなかった。

一方の日本は、FW林大地が相手を背負ってポストプレーをしていたものの、あまりそこを使わず。久保そして堂安律、三好康児の2列目のコンビネーションを多用した。

また攻撃は右サイドからが多く、南アフリカを崩し切ることができなかったのは事実。久保のゴールで先制した後は、南アフリカもシステムを変えて前に出てきたが、攻撃の時間は減っていった。

とはいえ、守備陣は多少のミスがあったものの、板倉滉吉田麻也というあまり組まないCBコンビもしっかりと機能。完封したことはプラス材料だ。

この2戦目のメキシコをしっかりと叩き、余裕を持って3戦目に望みたいところだ。

◆したたかにフランスを圧倒

初戦でフランスと対戦したメキシコ。前半から徐々にペースをつかんでいくと、後半早々に先制ゴール。さらに早々に追加点を奪い、試合の主導権を握る。

アグレッシブサッカーは今回のチームも健在。前線からのプレスでボールを奪うほか、サイドアタッカーのスピードある攻撃もあり、フランスにペースを握らせなかった。

特に交代策がハマり、選手交代後に2得点。確立された戦い方に加え、したたかさを備えたチームは脅威と言えるだろう。

またオーバーエイジで参加しているGKギジェルモ・オチョアは健在。A代表の正守護神を崩すのは簡単ではなく、日本としてはいかに決定機をしっかりと生かせるかが勝利へのカギとなりそうだ。

◆予想スタメン[4-2-3-1]

GK:谷晃生
DF:酒井宏樹吉田麻也板倉滉旗手怜央
MF:遠藤航田中碧
MF:堂安律久保建英、相馬勇紀
FW:前田大然
監督:森保一

中2日での試合。同じ条件でどのチームも戦うが、日本は大きな変更はしてこないと予想する。

GKは谷晃生(湘南ベルマーレ)が続けてプレーするだろう。初戦は相手がそこまで攻めてこなかったということもあるが、終盤の押し込まれた時間帯でもしっかりと連携して守っていた。

最終ラインも大きな変更はないと予想する。右からDF酒井宏樹(浦和レッズ)、DF吉田麻也(サンプドリア)、DF板倉滉(フローニンヘン)は続けて先発と予想。左サイドバックにはDF旗手怜央(川崎フロンターレ)が入ると予想する。

南アフリカ戦は中山雄太(ズヴォレ)もしっかりと攻撃参加はしたものの、仕掛けという点では少なく、右サイド偏重となっていた。左右のバランスを考えれば、旗手を使ってサイド攻撃を増やすことで1列前も生きると予想。先手を奪う戦いを見せてもらいたい。

ボランチはMF遠藤航(シュツットガルト)とMF田中碧(デュッセルドルフ)のコンビだろう。南アフリカ戦でも落ち着いたコンビネーションを見せ、中盤を占めた。前線との絡みを考えても、この2人を崩すのは避けたい。

2列目は右から堂安律(PSV)、久保建英(レアル・マドリー)は変わらず。そして左には相馬勇紀(名古屋グランパス)と予想する。初戦は三好康児がプレー。相馬は投入されてから1度しか仕掛ける機会がなかった。自身の良さをしっかりと先発として出してもらいたい。

そして1トップには前田大然(横浜F・マリノス)と予想する。南アフリカ戦の林大地(サガン鳥栖)の働きは悪くなかったが、裏へのボールを引き出すという点では前田の方が優れている。さらに前線からのプレス強度も前田の方が上がるだろう。メキシコを前から来させないための策としても、前田の1トップと予想する。

このメキシコ戦の結果では、グループ内での立ち位置が大きく変わる日本。しっかりとコンディションと戦局を見極めての森保一監督の采配にも注目だ。
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