東京オリンピックのグループD第2節、U-24サウジアラビア代表vsU-24ドイツ代表が25日に横浜国際総合競技場で行われ、ドイツが2-3で勝利した。

共に初戦を落とした両チームが今大会初白星を懸けて激突した一戦。

リオ五輪決勝の再現カードとなったブラジルとの初戦を2-4で落としたドイツは、最終節に難敵コートジボワールとの対戦を控える中、勝ち点3必須のサウジアラビア相手と対戦。初戦からは先発3人を入れ替え、出場停止のアルノルト、リヒタースタックに代えてトイヒャート、レーヴェン、アヘを起用した。

アヘを最前線に置いた[4-2-3-1]の布陣でスタートしたドイツは、開始直後に得たFKの場面でアヘがいきなり際どいヘディングシュートを放つと、直後にもレーヴェン、クルーゼと決定的なシュートを放って主導権を掌握。

すると、12分にはカウンターからボックス左でトイヒャートからの斜めのラストパスを受けたアミリが冷静に右足のシュートをゴール右隅に流し込み、頼れるオーバーエイジの2試合連続ゴールによって幸先よく先制に成功した。

以降も危なげなく試合を進めるドイツだが、前半半ば過ぎの30分にはアル・ドサリがボックス手前左で放ったミドルシュートをGKミュラーが大きくはじき出せず。ゴール前にこぼれたボールをアルナージーに押し込まれて追いつかれてしまう。

この失点によってサウジアラビアの勢いが増すと、試合はオープンな展開に。それでも、個の力で勝るドイツは前半終了間際の43分にピーペルからの斜めのフィードに抜け出したアヘが一度はシュートをセーブされるも、無理の利く動きでリカバリーし、2度目のシュートをきっちり流し込んだ。

1点リードで試合を折り返しドイツだが、緩い入りから早々にスコアをタイに戻される。右サイド深くで味方とワンツーを試みたアブドゥルハミドがボックス右ライン際で折り返したボールを、ゴール前にフリーで走り込んできたアルナージーにワンタッチで流し込まれた。

その後、試合は一進一退の攻防を見せるが、ドイツに再びアクシデント発生。自陣でロングボールの処理を誤ったピーペルがアル・ドサリに入れ替わられそうになった場面で足をかけてしまい、オンフィールドレビューの結果、決定機阻止で一発退場に。

初戦のアルノルトに続き2試合連続で退場者を出したドイツは苦境に立たされるが、この土壇場でゲルマン魂を見せる。75分、守勢を強いられた中で得た右CKの場面でキッカーのクルーゼが絶妙なボールをゴール前に入れると、これをウドゥオカイがドンピシャのヘッドで合わせた。

2試合連続で1人少ない状況からゴールを奪う底力を見せたドイツは、ここから完全に逃げ切り態勢に入る。試合終盤にかけては続けてアタッカーをピッチに送り出して前がかるサウジアラビアを相手に防戦一方を強いられる。

それでも、88分のアル・ドサリの決定的なシュートを守護神ミュラービッグセーブで阻むなど、チーム一丸となった守備で相手の猛攻を耐え抜いたドイツが苦しみながらも今大会初勝利を挙げた。

なお、この勝利で自力突破に望みを繋いだドイツは28日に宮城スタジアムで行われる最終節でグループ2位のコートジボワールと対戦する。

U-24サウジアラビア代表 2-3 U-24ドイツ代表
サウジアラビア
アルナージー(前30)
アルナージー(後5)
ドイツ
アミリ(前11)
アヘ(前43)
ウドゥオカイ(後30)

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