日本の国民食の1つにラーメンがあるが、今や国内にとどまらず海外でも人気が高い。そんな日本のラーメンはいかにして国民食としての地位を獲得したのだろうか。中国メディアの和訊はこのほど、日本のラーメンの歴史を紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、あっさりとした味が特徴の日本料理のなかにあって、濃厚スープが特徴のラーメンは「異色の存在」だと紹介した。そして、ラーメンの起源については諸説あるものの、「中国の影響を強く受けていること」だけは間違いないと誇らしげに伝えた。

 近代においては、1910年に浅草で開業した「来々軒」が提供したラーメンが、現代のラーメンの原型となっていると指摘した。手ごろな価格だったこともあり、非常に人気になって大繁盛したという。こうして、ラーメンブームは東京から始まったと説明している。

 さらに、当時アジアで最も進んだ都市の1つだった東京には、地方から多く出稼ぎ労働者がやってきたが、そうした労働者が求める「安くて腹いっぱいになる料理」がラーメンだったと紹介した。また、夜食としても広く人気になったとし、こうした時代背景のもとラーメンは日本の国民食となり、さらには海外進出を果たして世界の美食の1つになったことを強調した。

 最近では、海外進出するラーメン店も多く、中国でも日本のラーメンは「日式ラーメン」として中国の麺料理とは別物として認識され、人気となっている。しかし、中国で人気の「日式ラーメン」のほとんどがとんこつスープで、醤油やみそ、塩味の「日式ラーメン」はあまりないのが現状だ。とんこつ味が中国人の口に合うのだろうが、ぜひともほかの味も試してみてもらいたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

世界の美食となった「日式ラーメン」、「中国の影響あり」と誇らしげ