中国のポータルサイト・捜狐に24日、東京五輪の開会式について「子どもが泣くほどの暗さ」だったとの声が出ているとした上で、「どうして陰鬱とした印象になってしまったのか」とする記事が掲載された。
 
 記事は、開会式後にネット上では「子どもが怖くて泣いた」といった感想が見られたと紹介。開会式で発表された多くのパフォーマンスは確かにどれも陰鬱とした空気をまとっており「確かによい子には耐えられない怖さだったかもしれない」とする一方で、その内容には新型コロナ自然災害などに見舞われた「悲観」の感情が極めてシンプルに表現されており、そこから世界の「同情心」を生み出そうとしたのだと分析した。
 
 そして、新型コロナの感染拡大が止まらない現状において、祈りを捧げるようなシーンを盛り込むことは合理的と言えるものの「それを大規模に出現させてしまうのは、やはり五輪の開会式として不適切だ」と指摘。五輪のような世界的なスポーツイベントにおいて、現在の世界の状況を考えれば「スポーツが生む活力、前に進む力と主として表現すべきであり、今回の開会式はいささか本末転倒の嫌いがあった」とし、それゆえに開会式の内容について評価が分かれ、議論が繰り広げられているのだと評している。
 
 記事はまた、開会式直前になって演出に携わってきた人物が次々とスキャンダルによって解任される自体が発生したこともあり、開会式として一つのまとまりをもった演出を行うことができなかった、直前まで開催できるかどうかがわからない状況の中、開催に漕ぎ着けただけでも十分といった「擁護」の意見もあるとする一方で、「それでも、やる決心をした以上、優れた作品が出せなければ批判を受けるべきだ」との指摘も見られたと紹介。「この見方は、とても客観的で、真実を突いている」とした。
 
 記事は、今回の開会式について多くの人が「怖い」と感じたほかに、「なんだかよくわからないうちに終わってしまった」といった感想も多く見られたとした上で「総じて、日本は全世界に対して悪い見本を示すことになった。今後の開催国はこれを教訓とすべきだろう」と評する一方、最後のドローンで形作られた地球儀の演出については創意、美しさの両方で素晴らしかったという好意的な意見が多く寄せられたと伝え「閉会式ではこういう演出をたくさん見たいものだ」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

いくらなんでも暗すぎた・・・東京五輪開会式=中国メディア