日本の郵便局では、毎年のように様々な記念切手が販売されている。2021年6月23日からは、東京2020オリンピックパラリンピック競技大会切手帳の販売が始まったが、中国メディアの網易はこのほど、この記念切手に「日本人の中国に対する複雑な心境が表れている」と主張する記事を掲載した。

 この五輪・パラの記念切手は、切手シート3種類で構成されており、1シート当たり25枚の切手があるので、合計75枚の切手となっている。このうち2シートはオリンピック競技種目、1シートはパラリンピックの競技種目のデザインだ。

 この競技種目のデザインをよく見ると、1枚だけ他と異なるものがあると記事は指摘した。それは「卓球」の切手だ。他の競技はどれも選手が描かれているのに、卓球だけは選手が描かれておらず、卓球台とラケットがあるだけだ。

 それで記事は、「卓球といえば中国」というのは自他ともに認める点だと指摘し、これは「明らかに中国だけを別扱いしている」と論じた。卓球の切手だけ選手がいないのは「中国人が消失してほしいという日本人の願望を表している」と主張している。

 なかなか突飛な主張だが、記事ではほかにも、日本人は上海のことを「魔都」と呼んで悪いイメージを植え付けようとしており、発展著しい「深セン市」のことも、そのうち悪意のある名称を付けるに違いないと主張した。

 確かに、「魔都」は日本人が名付けたようだが、日本人で上海のことを「魔都」と呼ぶ人は少なく、むしろ中国人の方がよく使用しているのが現状だ。記念切手の卓球のデザインについても、卓球混合ダブルスで日本の水谷・伊藤ペアが中国を破って金メダルを獲得しており、そのデザインに特別な意図はなかったと考える方が自然だろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

東京五輪の記念切手に「中国への苦手意識」が表れていると主張も、日本が金メダル