「私の家は世界遺産に登録されています」―そう聞いても大抵の人は冗談だと思い、信じることはまずないだろう。ところがイギリス王室が所有する世界遺産ロンドン塔」には、実際に住んでいる大学生がいる。かつて要塞や監獄としても使われていた施設での一風変わった暮らしを紹介している彼女の身に起きたこととは…? 『The Mirror』『Metro』などが伝えた。

リンカンシャー州ボストン出身のメーガン・クラウソンさん(Megan Clawson、21)は、大学へ通うため2年前にロンドンへ引っ越した。最初の1年は友人と一緒に部屋を借りて住んでいたが、2年目からは家賃節約のため父親のクリスさん(Chris、52)と同居することにしたのだ。

クリスさんが住む場所は、世界遺産に登録されている「ロンドン塔」だ。彼は“ビーフィーター”と呼ばれる衛兵隊として長年そこで働いている。観光名所として知られている「ロンドン塔」には、そこで働くスタッフとその家族が40組ほど住んでいるという。

塔を囲む外壁全体が住居となっており、メーガンさんは13世紀に医療センターとして使われていた4階建ての建物の最上階部分で生活しているそうだ。

メーガンさんは住まいについて「窓には矢のスリットがあり、階段がたくさんあります。13世紀に建てられたにもかかわらず驚くほどモダンな外観ですが、壁一面には記念品が飾られていて歴史を感じます」と語る。

なかなか体験することができない生活を送っていることに感謝している彼女だが、問題もいくつかあるという。

「ここでの生活は、あまり自由ではありません。建物に出入りするところを人に見られるし、閉館している夜間はサインをして許可をもらわなければ外出できません。家族や友人に遊びに来てもらいたいと思っても、セキュリティ対策のためにサインをしたり建物内をエスコートしてもらわなければならなのです。」

「食べ物のデリバリーにも苦労しています。彼らはロンドン塔にデリバリーするとは思っていないので、向かいのスターバックスを配達場所に指定したほうがわかりやすいのです。」

またバルコニーに座っていると、アトラクションの一部のように写真を撮られるなどプライバシーを守ることが難しいこともあるという。

そして過去1000年の間に監獄としても使われていた歴史を持つロンドン塔では、不気味な出来事が度々起こるのだった。

 

メーガンさんは自身が経験した超常現象について、このように語っている。

「誰もいないのに家の中を歩き回る音が聞こえたり、幽霊を見ることも何度かありました。父が不在なのに階段を上り下りする音や、ドアが閉まる音がするんです。大晦日の夜には、午前3時にソファーに座っているとテレビが静止画になり、その前に人影が立っているのが見えました。」

「私の家は半分に分かれていて、もう半分には他の家族が住んでいます。隣の家の人は誰も家にいないときに部屋をノックしたり叩いたりすると言っていました。」

そのような不思議な体験は他の家族も経験しており、ほとんどの住人はその不気味な出来事を受け入れて暮らしているという。

メーガンさんは2021年の初めから、この一風変わった生活の様子をTikTokに投稿しており、現在は3万人超のフォロワーを獲得している。

画像は『megan clawson 2020年8月15日付Instagram「Scotland」、2020年8月21日付Instagram「some more pictures」』『Megan Clawson 2021年6月10日付TikTok「(pls don’t take everything I say seriously)」、2021年6月22日付TikTok「The Exorcism of The Beauchamp Tower.」、2021年6月29日付TikTok「pls say you picked up on the football reference」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト