漫画の映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは2.5次元俳優のオタ活を描いた缶爪さわさんによる漫画「俺の推しが世界一輝いている ~2.5次元舞台おっかけ男子の活動記録~」。作者の缶爪さんに、作品の背景などについて話を聞いた。

【漫画を読む】悲喜こもごもの2.5次元オタクライフに共感が止まらない!

■推しへの愛がたっぷり詰まった“オタ活”あるある漫画

イケメン男子大学生・千明貴臣の趣味は、“2.5次元舞台”。漫画やアニメを原作とした舞台と、推し俳優・山本天真に愛と時間とお金を注ぎ込んでいる。

ある日、千明は推しの出演する舞台の先行販売のチケットを申し込んだが、すべて落選してしまう。悲しみのあまり崩れ落ちているところ、友人の御崎蓮也に「そこまで落ち込むほどか?」「でもテレビでみない俳優じゃん 人気あんの?」と素朴な疑問をぶつけられる。

その発言を聞いた千明と、同じく2.5次元オタクの友人・黒井もなは「素人は黙りな」とすごむと、「チケット取りは命がけ」「勝利の席(チケット)をかけた戦争」「この方たちは2次元のキャラクターたちを3次元に生み出してくださる…いわばふたつの世界をつなぐ架け橋」「感謝しかない」と、2.5次元について熱く語る。

そして、先行販売に落ちてしまった千明は一般販売に挑む。運が試される抽選先行とは違い、スピードとネット環境がものをいう一般販売は、チケットに飢えた猛者たちが販売開始とともにうなりをあげる、まさしく“戦場”のようなものだという。その一般販売にも落ちてしまい落ち込む千明だったが、友人の御崎が取ってくれたチケットのおかげでなんとか舞台に行けることになり、「今日からお前は親友だー!」と歓喜の声をあげるのだった。

チケットの当落や推しの活動に一喜一憂しながらも、楽しくまっすぐな2.5次元オタ活ライフを描いた展開に「わかるー!」「推しに会いたくなった」「こんなに共感するオタク漫画読んだことない」など、連載が終了した今も多くの反響が寄せられている。

そんなオタ活ライフを描いた同作について、作者の缶爪さわさんに話を聞いた。

■自身の“2.5次元愛”を作品に反映

――この作品のテーマはどのようにして思いつきましたか?

私の完全な趣味からです。

当時とある2.5次元ミュージカルが大好きで担当さんによくその話をしていたのですが、だったらそれを漫画にしてみては?と提案してくださり、形になりました。

――特に気に入っているセリフや場面などはありますか?

第1話「チケットをご用意することができませんでした」の冒頭の、当落メールを確認するシーンです。舞台好きは皆さん経験してる絶望かと思ったので。

――このマンガについて、特に印象に残っている読者からの反響はありますか?

2.5次元舞台に興味無かったけど、この漫画を読んで気になり始めました!」や、「実際観に行きました!」など、報告いただけたのはとても嬉しかったです。

――缶爪さんにも“推し”がいらっしゃるのでしょうか?また、作品中に「もし推しに認知されてしまったら…」というエピソードが描かれていますが、もし缶爪さんが推しに認知されてしまったらどうしますか?

いますが、接触のあるイベントに行かないので、万が一認知されてても一生気づかないと思います…(笑)。

――缶爪さんにとって“推し”とはどのような存在ですか?

「生きるために必要不可欠な栄養」です。

缶爪さわさんによる2.5次元オタクあるあるを描いた漫画に注目