このほどイギリスの海で、パドルボードを楽しむ人のボードに乗り込むフレンドリーアザラシが現れた。このアザラシは堂々とボードに乗ると、あくびをして日向ぼっこを楽しんでいたという。目撃した人々は「こんなの今まで見たことがない」と目を丸くさせていたと『The Sun』などが伝えている。

英ドーセット州ドーチェスター在住のレイチェル・タワーさん(Rachael Towers、24)は、友人のサム・ボールさん(Sam Ball)と共に同州南東部にあるプール港近くのハムワーシーを訪れてパドルボードを楽しんでいた。

レイチェルさんは「私たちはボードを用意して、ハムワーシーからアルネの方へ向かって出発しました。すると遠くの方でアザラシが水面から顔を覗かせる姿が見えたのです。アザラシの近くで泳いでいる人もいましたが、私は怖かったので『アザラシボードの上に乗らないといいな』と思っていました」と当時を振り返る。

アザラシに邪魔されずにパドルボードを楽しみたいと願っていたレイチェルさんだったが、1頭のアザラシが一目散に近づいてなんとボードに飛び乗ってきたのだ。

「最初は本当に怖かったですが、選択の余地はありませんでした。結構大きかったですし、ボードが大きく揺れましたね。アザラシは体を滑らすようにしてよじ登り、あくびをして日光浴を楽しんでいるようでした。このアザラシはサムのボードの上にも現れて、近くを船で通りかかった人たちがたくさん写真を撮っていましたよ。」

最初はアザラシを怖がっていたレイチェルさんだったが、引っかいたり噛みついたりしないと分かり、加えてこのフレンドリーさだったので自然と恐怖心は消えたという。そして“サイモン(Simon)”と名付けると、そのままパドルボードを楽しんだ。

サイモンは芸が得意だったみたいで、水中でちょっとしたトリックを披露してくれました。とても可愛かったです。それから30分ほどボードに乗ったり、一緒に泳いだりしていました。」

「船で通りかかった人達は『こんなの見たことがないよ』と言っていました。他にも何頭かアザラシが顔を出していたのですが、サイモンのように人間と交流しているアザラシはいませんでしたよ。」

「今まで経験したことのない出来事でした。私はパドルボードの初心者ですが、今回の経験に勝るものは無いと思います。また天気の良い日にはここに来て、サイモンに会えたらいいですね。」

ちなみにイギリスでは世界中のハイイロアザラシの36%が生息しており、アザラシに遭遇することはさほど珍しいことではないようだ。アイスランドアザラシセンター(The Icelandic Seal Ceanter)によると、アザラシ好奇心旺盛な動物で人間に近づこうとする個体もいるという。その際には近づいたり追いかけることはせず、アザラシの動きを静かに見守り、アザラシの方から去るのを待つのが正しい行動だと明かしている。

画像は『WhatsNew2Day 2021年7月28日付「Seal Stuns Paddleboarder As He Hops On Her Board As She Cruises Through Dorset Harbour」(Rachael Towers/BNPS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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