U-24日本代表は31日、東京オリンピック準々決勝でニュージーランドと対戦し、0-0で迎えたPK戦の末に勝利を収めた。

南アフリカメキシコフランスと同居したグループAを今大会唯一の全勝で突破した日本。最終節のフランス戦では、グループ最大の強敵と目された相手を4-0で一蹴する力を見せ付けた。

一方のニュージーランドは、韓国、ルーマニアホンジュラスのグループを1勝1分け1敗で乗り切り、史上初のグループステージ突破を決めた勢いのあるチーム。ここまで守備的な戦い方が功を奏している印象だ。

スタメンに関して日本は、フランス戦でイエローカードを受けた酒井が累積警告で出場停止。代わりに橋岡が右サイドバックを務め、左サイドバックには旗手が起用された。また、2列目で久保と堂安と組むのは相馬。ワントップに林を配置する[4-2-3-1]となった。

試合は下馬評通り、5バックを敷くニュージーランドに対して日本がボールを保持する展開に。混雑しているゴール前を避けてサイドにパスを散らしつつ、適度に縦パスも刺していく。

10分にはCKの流れから、ボックス右で久保の縦パスを受けた林がグラウンダーのクロスを供給。これにファーサイドでマークを外した遠藤が飛び込んだが、シュートを大きくふかしてしまい至近距離で外してしまった。

その後もハーフコートゲームを展開するものの、決定的な場面が作れない日本。シンプルなクロスではことごとく跳ね返されてしまい、辛抱を強いられる時間が続く。

それでも31分に相馬のドリブル突破から右の久保へ渡り、ボックス右から縦へ突破。折り返しを堂安が合わせるチャンスシーンを作ると、34分には相馬が遠藤とのワンツーでボックス左に侵入し、再び堂安に合わせたが、こちらも枠を捉えられず。

結局、試合は0-0のまま後半へ。狙い通りのニュージーランドは4バックに切り替えて攻勢をかけていく。

守備に回る時間が増えてきた日本は69分にベンチが動く。林と相馬を下げて上田と中山を投入。中山は左サイドバックに入り、旗手が左ウイングにポジションを上げた。

この直後に田中のミドルシュートが飛び出すと、76分には旗手のヘディングシュートがクロスバーを掠めるなど、勢いが出てきた日本。82分にはボックス右の堂安の折り返しをゴール前で上田が合わせて決定機を迎えたが、ここはGKウードビッグセーブに遭ってしまう。

続く85分にも、今度は上田のパスから堂安に決定機。ドリブルで持ち運び、ボックス手前から左足を振り抜いたが、ウードに防がれた。

なかなか得点が生まれない中、ニュージーランドも途中出場でフレッシュなチャンプネスが日本ゴールに迫る。ここを止めにいった冨安だったが、そのプレーイエローカードを貰ってしまい累積2枚目。これにより、勝ち上がっても準決勝には出られなくなった。

大きな痛手となってしまったが、まずは目の前の勝利に集中する日本。延長戦から田中と旗手に代えて板倉と三笘を投入すると、三笘は上田へのスルーパスで早速チャンスを演出する。延長前半はその左サイドからの攻撃が増えていく。

延長後半にはニュージーランドが好機を迎える。ファウルを受けて得たボックス手前右のFK。クレイトン・ルイスのシュートは壁に当たったものの、こぼれ球を拾いボックス右から折り返すと、エライジャ・ジャストにお大チャンス。ワントラップからシュートに繋げたが、ここは日本もDFが身体を張ってゴールを許さなかった。

そして、試合はPK戦へ。日本が後攻となった中、ニュージーランドの2人目のキックをGK谷がしっかり読み切ってビッグセーブ。さらに3人目は谷のプレッシャーに飲まれたか、上に外してしまう。

対する日本は、上田、板倉、中山がきっちり決めて、運命の4人目はキャプテンの吉田。だが、ここは流石キャプテンと言ったところ。あいてGKに逆を突くコースに沈めて、5人目のキッカーを待たずして日本が勝ち上がりを決めた。

8月3日に行われる準決勝では、開幕前に親善試合を行ったスペインと対戦する。

U-24日本代表 0-0(PK:4-2) U-24ニュージーランド代表

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